セシモ旅行記 〜目指せ47都道府県踏破〜

国内旅行の旅行記を掲載しています。
管理人多忙のため、今後の更新予定はありません。

  宮崎〜南国のバカンス

 旅行もいよいよ終盤戦を迎え、海に面した南国「宮崎県」へと足を踏み入れた。
 まだ海外旅行が高額だった時代には、新婚旅行といえばダントツNO.1で宮崎だった ようで、日本で常夏気分を味わえる格好の場所。その暖かい気候は、冬に某球団がキャンプ地 にしていることでも有名だ。
 残り日数も少なく、短時間で観光してフェリー「マリンエキスプレス」で帰る予定だ が…。


8月27日(金)


 実は持ち金が少ない…。なので、綾、宮崎、青島と、比較的狭範囲で観光することにし た。とはいえど、贅沢はしっかり楽しんでますけどね。


日向高崎PA 〜翌7:00
(車)91km

綾の照葉大吊橋
吊橋の金メダル
8:40〜9:15
山に囲まれた橋  宮崎市街から西へ向かうと、すぐに緑に囲まれた道路に出逢える。その先、崖の下を縫 って辿り着いたのが、ここ綾町。
 あまり観光地染みていないためか、その静けさと山の大きさがピッタリくる。綾城、地 酒風呂といった名所もあるが、一番の見所はここ「綾の照葉大吊橋」。国定公園になっている この場所に架かる橋は、長さ250m、地面からの高さはなんと142m。長さこそ茨城県の「龍神大 つり橋(長さ375m)」に劣るものの、その規模は『日本一』で、歩道吊橋としては『世界一』 と呼べるそうだ。
端はどこ?  なんたって、この奥行きが素晴らしい。端から向こう岸の人間を見ると本当に米粒より 小さく見える。弓なりのアーチではなく、真っ直ぐな線を描いているからこそ、また美しい。
 橋の途中では、下にある河原が遠くに感じ、その高さがよくわかる。そして、なんと橋 の底が網状になっている場所があり、これには足が震えてしまう。コワイ(泣)。怖いので下 を見ずに全力疾走してみると、37秒もかかった。ふぅ、やっぱり長いな。

(車)65km
宮崎市街 100円パーキング
(徒歩)10分

おぐら本店
宮崎の名物メニュー「チキン南蛮」
11:10〜11:45
日本一の昼食  長崎の南蛮漬けがヒントとなったチキン南蛮は、路地裏にあるにも関わらず客足のある 「おぐら本店」が発祥元だ。
 まず驚きなのがチキンの分厚さで、ナイフを入れるだけですでにこの食材の質が伝わっ てくると言っても過言ではなく、味も定食屋の域を超えている。そしてチキンにかかっている ソースは、一般のタルタルソースのような強い味ではなく、しっかりと甘味と旨味を持ってい ながらも脇役の立場をきっちり守り、チキンの良さを最大限に活かしていると言えよう。これ ぞ定食屋の至高メニュー。

(徒歩)10分

お菓子の日高
宮崎銘菓「チーズ饅頭」
11:55〜12:10
チーズ饅頭  宮崎にしかないお菓子の店「日高」。店内には甘味、和菓子など、常時かなりの数が揃 っていて買うものを迷ってしまう。
 その中で、宮崎のお土産として有名なのが「チーズ饅頭」。スチュワーデスの間で人気 となり、全国区に知れ渡った銘菓としてその味は保証つき(自分は知りませんでしたが)。
 中のチーズは甘すぎず苦すぎずベストな味で、冷やしておくとトロけ気味がGOOD。 衣は固かったかな、あんまり印象にない。地方発送でまた食べてみようかな。→ 店舗とメニュー

(徒歩)10分
宮崎市街 100円パーキング
(車)5km

橘公園
宮崎で一番のリラックスポイント
13:00〜13:35
あたたかい公園  大通りの橋の下をくぐり抜けると、川端康成の「たまゆら」の舞台にもなった橘公園に 辿り着く。左写真にそびえる植物は「フェニックス」と呼ばれるもので、宮崎は道路沿いに南 国植物が並ぶ。
 道路側には宮崎観光ホテルなどの宿泊施設が揃い、案外ここの門構えに駐車しておいて も平気だ。大淀川側には赤と青のパラソルがあり、ここにはベンチとテーブルが用意されてい る。座ってテーブルにもたれかかってみると、陽気に包まれて心地よい眠りに誘われる。夢の ようだ。→ 写真色々

(車)21km

堀切峠
海・植物が織り成すドライブコース
14:10〜14:35
鬼の洗濯板  太平洋の海に沿って走る国道220号線は「日南フェニックスロード」と呼ばれるドラ イブルート。その道沿いの好景ポイントの一つが「堀切峠」だ。フェニックスドライブインに 車を止めて、植物を切り分けて海岸まで進んだ。
 波が穏やかな日は左写真のように、『鬼の洗濯板』という岩層の隆起が見られるが、波 が荒れに荒れて「これじゃ洗濯板じゃなくて全自動洗濯機」くらいに波が狂っていた。普段は 海だけでなく植物も綺麗な場所みたいだ。→ 写真満載

(車)9km

青島リゾート
こどものくに
海に面した南国の遊園地
14:50〜15:05
海沿いの楽園  平日の昼だからか、人も少なく入場無料となっていた。少々寂れたこの施設といい、閉 鎖したシーガイアといい、宮崎の赤字経営っぷりが旅行者の自分ですら身に染みる。
 園内は緑系の植物に溢れ、川あり橋ありと、散歩するにはうってつけの場所だ。そして 奥に控える砂浜と海は、波音に染まっていた。本当は青島は穏やかすぎる海だが、台風が近づ いている影響で急遽サーフィン会場が開催されるにまで至ったようだ。海岸沿いってやっぱり 好きだな。

(車)7km

サンクマール青島
海が見える露天風呂
15:25〜17:15
青島〜!!  海に向かって佇む宿泊施設。館内で日帰り入浴の受付を済ませ、案内のあった場所に行 くと、普通の大浴場。左写真のような露天風呂は…建物から離れた場所にあることを受付で聞 き、ポカポカの体で再び入浴だ。
 海風がちょっと寒いこともあり、お湯の温度が心地よく感じられる。ここでも波が荒れ ていたため、青島の名勝『鬼の洗濯板』は見られなかったが、水平線と波しぶきを眺めながら の入浴はもう格別。波の音を聞きながら露天風呂なんて、もう夢みたい♪

(車)31km

シャロン
これぞ宮崎牛、かみしめる旨さ
19:00〜19:40
生きててよかった  店先に国産牛証明書が飾られ、水がワイングラスで出され、店員のマナーも行き届いた 高級感漂うレストラン。
 最後の贅沢にと2000円の「有頭車海老と宮崎牛フィレステーキ」をオーダー。まず 有頭車海老は苦い頭の部分、身のプリプリ感で質の良さがわかる。そしてフィレの味といった らもう、あの赤みがあるようでいて火が通っているベストな弾力といい、焼いた風味と肉の味 の相性といい、3種類のタレで食べ分けたそれぞれの味といい、思い出すだけでヨダレが…。

(車)0km

お菓子の日高
日高オリジナルの大福
19:45〜19:50
なんじゃこら大福  先ほど紹介した「お菓子の日高」再び。日高のホームページを見た人はすでにわかって いると思うけど、一風変わったお菓子が多いですね。
 その代表作がこれ。餡の中にまぎれるは栗とイチゴとクリームチーズ、「なんじゃこり ゃ!」と思うのもそのはず、名前が「なんじゃこら大福」ですから。甘さの中にアクセントが あって不思議と美味しいんですよホントに。ただ、冷やして食べないと微妙かも。店でドライ アイスに入れてもらうのが重要かな。

(車)5km

橘公園
宮崎で一番のロマンチックポイント
20:00〜20:50
灯りが綺麗  夜は夜でムードたっぷりの橘公園。遠くの広場では音楽の練習をする学生たちの姿があ った。近くのホテルのビヤガーデンで賑わう中、再びベンチに座ってみると、どこからともな く南国の音楽が…耳を立てて聴いてみると、そこら辺に打ちつけてある杭から流れている、す ごいっ!!
 飲み物を飲みながらベンチでのんびり。何もせずにボーッとできる観光地って少ないよ ね。時が経つのも忘れて、遠くの灯り、近くの灯りを交互に見つめる。はぁ〜、こんな場所に 住みたいなぁ。

(車)24km

宮崎PA
宮崎さん元気かな(違)
22:10〜翌7:20
孤独のハイウェイ  宿泊予定の道の駅が工事中だったため、高速道路の一区間を利用することに。高速では 通過時間が記録されるので、もれなく出口料金所で「こんなトコで宿泊したんだ」と声をかけ てくれる。
 連日こういう寂しげな場所で寝泊りすると、もう孤独にも慣れちゃいますね。ただ、台 風が近づいていることもあって親に連絡してみたら、相当心配してました。
 それはさておき、今日も車内でおやつをムシャムシャ。さっき買った「なんじゃこら大 福」はここで食べる用だったりして。



8月28日(土)


 目覚めるとフロントガラスに滴る雨。高速道路を下り、コンビニの公衆電話からフェリ ー会社に電話すると、なんと欠航。あぁ、帰りも高速道路を延々と走るのか…。
 仕方なく観光を早めに切り上げることにし、台風を背にして北へ北へと向かった。


(車)30km

蓮ヶ池史跡公園
青空の下でお勉強
8:15〜8:45
オイラの家まで  宮崎には、古代歴史にまつわる観光地が数多くあり、蓮ヶ池公園には堅穴式住居、高床 式倉庫といった歴史の時間に習ったものを生で拝見できる。
 そして左写真が6〜7世紀、いわゆる古墳時代後期の「横穴」と呼ばれるもの。入り口 が石塀で塞がっているものもあるけど、この時代にセキュリティもセコムもあったものじゃな い(笑)。こんなトコで住めないな、寒そうだし。
 公園を散歩がてら、歴史を気軽に感じる風情のある場所だ。

(車)10km

ジョイフル
九州で最もメジャーなファミレス
9:10〜9:50
鶏天(とんてん)定食  東京と比べて物価の安い九州では、デニーズなどの比較的高価なファミレスは殆ど存在 しない。メジャーどころでガストとロイヤルホストくらい。そんな中で最も見かけたのが大分 を中心に展開している「Joyfull」だ(東京でもたまに見かけますが)。
 500円台の定食の中から大分名物「鶏天定食」を頼んで見た。そう、鶏を油で揚げる と言っても「唐揚げ」ではなく、あくまでも天ぷらの衣だ。外側の柔らかさにより鶏肉の食感 と味がダイレクトに伝わってくる。またまたチキンの新しい食べ方発見!!

(車)5km

宮崎神宮
緑に包まれた朝
10:20〜10:30
マイナスイオンの朝  台風の予兆を迎えた海沿いから離れて、小雨の降る市街地の路地を抜けていくと、緑色 の木々に囲まれた宮崎神宮に辿り着いた。雨露に濡れた森は清楚な空気を漂わせ、神宮の神聖 な雰囲気を一層深くする。
 …なぁ〜んてカッコ良く書いてみたけど、朝の森林浴は心を清々しくしてくれるっての はホントだよ。雨も、旅行先の風景を印象付けてくれるから好き。

(車)2km

平和台公園
おーい、ハニ丸。
10:40〜10:55
見上げれば…  公園の中心に建つ高さ37メートルの「平和の塔」。この塔は、第2次世界大戦前に、当 時の日本の領土であった中国各地やアジアから集めた石を使って造られたもの。中心に刻まれ た「八紘一宇」の文字は、当時の日本の威信を世界に示すという意味だそうだ。
 広場の中央で手を叩くと、この塔からの反響音が鳴るという構造になっている。雨の中 で響くのは寂しい音だろうなぁと思ったんで手は叩かず、ただ塔を見上げていた。
ミステリドールがあらわれた。  平和台公園の一角には、林の中に埴輪がズラリ。これは全国各地で発掘された埴輪を複 製したもので、武人や馬など計400器くらいが並んでいる。展示とか観光というものではな く普通の公園に置いてあるので、気軽に触ることができる(まぁレプリカですからね)。
 人物埴輪を直視してみる…顔じゃ性別がわからない。実は、人物埴輪の性別は頭の形で 判別でき、丸いのは「帽子」をかぶった男性、平らなのは「島田まげ」と呼ばれる髪型の女性 だ。→ 詳細

(車)192km

北熊本SA
やっぱ国産牛に限るねっ
14:10〜14:50
内装も店員も上品  そして肥後牛を食べる機会が再びやってきた。ここのレストランはニュースカイホテル 経営なので上品。そして出てきた「肥後牛弁当」は…ちょっと肉が固い。阿蘇の大地で太陽を 浴びて沢山動き回っている肥後の牛たちの肉はやわらかいと言われているけど、うーむ。
 いやいや、1000円ぽっちで国産牛を食べようとした自分がいけないんですよね、昨 日の宮崎牛と同じく贅沢品ですから。それでも肥後牛弁当、タレもほど良く味はなかなかでし たぞ。

(車)170km

めかりPA
関門海峡、再び。
16:35〜16:45
関門海峡  関門海峡の南側(九州)のパーキングエリア。「和布刈」と書いて「めかり」と読む。
 橋の向こう側には、そう、行きに立ち寄った壇ノ浦PAだ。1週間前、ワクワクしなが ら向こう側から景色を眺めていたんだなぁと思うと、今、九州の思い出を抱えながら残り少な い時間を楽しむ自分がちょっぴり切なく感じる。
 お土産屋では初めて目にした「ドラえもん耳掻き」が。山口県限定の「ふぐドラ」で、 やっぱり買いたくなるんだよね。GET。

(車)165km
吉和SA 18:20〜18:30
(車)95km
七塚原SA 19:30〜19:40
(車)74km
大佐SA 20:20〜20:30
(車)64km

勝央SA
岡山の知られざる味
21:10〜21:30
デザートくず餅  ここで自分は、ホームページの検索にすらヒットしない幻のラーメンを発見した。その 名も「作州ラーメン」。こってり系しょうゆラーメンにごま油が浮き、そして具は「レタス」 。これが激ウマなのだ。これのために中国道まで来たいくらい(笑)。
 そしてこれも検索にヒットしない幻の土産「岡山フルーツランド」を購入。フルーツ餡 が半透明の皮に包まれているが、見た目が三角形の生八つ橋そのもので手触りも一緒。だが口 に入れると水分を含み、くず餅のプルルンとした食感になるから不思議。

(車)70km
加西SA 22:20〜翌2:20


8月29日(日)


 これで旅行も最終日だ。思い残すことは…そうだ、去年の12月に食べ損ねた、駒ケ岳 サービスエリアのソースカツ丼だ。これを食べなきゃこの旅行は締めくくれない。
 というわけで、朝から重いものを食べるなんて気にせず、レストランが開く頃を見計ら うように出発時刻まで考えて、エンジンをふかした。


(車)174km
多賀SA 4:00〜5:20
(車)200km

駒ケ岳SA
アルプス級でしょ、このカツ丼
7:20〜8:00
ボリュームたっぷり  駒ヶ根市の町おこしのためにと創作された「ソースカツ丼」も今や定番メニュー。
 カツの衣は「サクッ」ではなく「ザクッ」。相対的に肉が柔らかく感じる歯切り応え抜 群の衣にまず度肝を抜かれる。そして「どうやったらこの衣に染み込むんだろう」と驚きの隠 せないオリジナルソース。本当に衣とソースが一体化しているから不思議だ。この染み込み度 により最大限に引き出されるソースの具合が「トンカツにソースが何故必要か」の本当の意味 を教えてくれる。

(車)167km
談合坂SA 9:30〜9:40
(車)42km
寮 10:45〜13:30
(車)47km
実家 15:15



総合評価

 大好きな海が見れて満足。潮の香りは強く、着ていた服から塩のにおいが消えるのが1 ヶ月ほどかかり、タオルからは今でも宮崎の香りが残っていて懐かしい。
 歴史が自然の形として存在するというのが、親しみやすいというか取っ付きやすいとい うか、自分でも情緒を感じられる場所なんだなぁと思った。古墳も見てみたかったな。
 なんかもう完全に観光に手を抜いて食べ物に走っているような…この旅行記を書いてい る中で、他人のホームページの「鵜戸神宮」「青島神社」レポを見てみると変わっていて面白 そうなので、あぁ失敗したなぁもう少し色々見ればよかったなぁなんて後悔してしまう。
 やっぱまた鹿児島、熊本、宮崎に行きたい。旅行雑誌のライターにでもなるかな。


 宮崎県の観光地紹介、写真が満載。→ PHOTO MIYAZAKI 宮崎観光写真 SiteMap

 他人の観光記。こんな場所もあったんだ。→ 宮崎ドライブ

 九州のサービスエリアはグルメたっぷり。→ 高速グルメ