セシモ旅行記 〜目指せ47都道府県踏破〜 国内旅行の旅行記を掲載しています。 管理人多忙のため、今後の更新予定はありません。 |
活動一覧 | 日記帳 | ワイン | 旅行記 | 写真館 | 作品館 |
鹿児島〜屋久島・縄文杉の世界へ とうとうやってきました、南の島「屋久島」。屋久島といえば「縄文杉」ですけど、そ れ以外にも魅力が一杯詰まった島なんですね。島の周りから、自然の源泉地までと、島の鼓動 に触れてきました。 8月26日(金) 鹿児島から船で屋久島へ。早く行きたいときは、エアコミューター(飛行機)で40分 、もしくはトッピー(鹿児島商船ジェット船)で2時間半で移動可能なんですけど、そこはツ アーの宿命、折田汽船に乗って4時間くらいのゆったり移動となりました。 ●天文館 6:40〜 ↓徒歩20分 ![]() もともと車の無い時代から幅の広い大通りになっていたため、今でも渋滞緩和の役割を 充分に果たしています。 ●天文館食堂 6:50〜7:10 ↓徒歩3分 ![]() 大通りの南側。誰もいない広いアーケードの通りに輝く看板は、夜のファミリー居酒屋 のような外観。朝の風景に浮いています。中に入ると、明るい和料理屋の内装に朝から ホッと一息。 ![]() 何気ない温かさのある食堂です。→ ぐるナビ ●中央緑地 7:30〜7:40 ↓徒歩15分 ![]() 錦江湾とそこに浮かぶ船を雄大に眺めることのできる港の風景。なかなか整備の行き 届いた港の印象を受けます。付近のウォーターワールド、ドルフィンポートといった建物も 目立ちます。 ![]() フェリー乗り場まで歩くとそれなりに時間がかかるため、荷物を持っている人はタクシ ーを利用したほうが賢明です。 ●フェリー乗り場 7:45〜8:05 ↓徒歩5分 ![]() 鹿児島市街からフェリー乗り場までかなり歩きましたケド、大抵の人はタクシーを使う のかな? ●屋久島フェリー2 8:10〜12:30 ↓徒歩2分 ![]() お気に入りの場所が左写真。右側には救命胴衣箱が並んでいて、この上に座ったり寝転 んだりすると心地いい。時に眠りながら外の風に触れるという、船旅を満喫するには絶好の場 所だ。 ![]() 左写真の遠景には去年、頂上まで登った「開門岳」が写っています。薩摩富士の稜線の 美しさはここからでも鑑賞できるんですね。船の逆側(進行方向の左側)からは桜島が見え、 去年の長渕ライブの聖地(灰色の土地)もそのまま残ってました。反対側の大隈半島をしっか り見届けた後は、海だけが広がっていました。 ●宮之浦港 12:35〜12:45 ↓徒歩2分 ![]() 屋久島はバスの本数が少ないためか、窓口に質問に来る人が多いです。そんな中で登山 届けを受け取り記入して窓口に提出しているところに、予約していたレンタカーの従業員が到 着しました。 ●スズキレンタリース 12:50〜13:10 ↓車5分 ![]() マーチを9時間借りる手続きをして出発すると、早々に上り坂の信号。なかなか進めず 信号が1サイクルしつつも、サイドブレーキを使いながらの発進。しばらくは景色を楽しむ余 裕もなく運転に集中していました。 ●武田産業 13:30〜14:00 ↓車17km ![]() 他の一般の店で売られている工芸品から、数十万円もする家具まで勢揃いしています。 ぐい呑み、箸といった商品は見た目が同じようでも出来具合が微妙に異なり、それによって値 段の差が出ます。同じ商品でも木の模様を見比べて気に入った商品を買うのが楽しいですね。 ![]() オススメは箸や皿といった安価かつ実用的なもの。あとは屋久ザルを彫った小さな置物 が人気で「厄去る」と呼ばれていて縁起の良いお土産とされています。 ●屋久どん 14:05〜14:50 ↓車1km ![]() ただ、ツアーの宿泊場所でも飛び魚料理が出たため、無理にここに来て食べなくてもよ かったと後悔しました。 ![]() 南の島だからこそ見れる景色で、透明な海水や岩の独特な削れ跡なども必見。食事時で なくても車を止め、憩いのひとときを過ごすのにピッタリです。 ●千尋の滝 15:25〜15:40 ↓車15km ![]() 岩場を複雑に分岐して落ちる水しぶきも爽快ですけど、滝左側の斜め45度はある傾斜 がまたスゴイ。これが上までずっと続いていて、斜めに転がって落ちる人間を想像しただけで 怖いくらい。スリリングな岩肌に呆然とする観光客も多いです。 ●フルーツガーデン 16:20〜17:00 ↓車21km ![]() まずは園内の看板に従って進むと、木漏れ日の差し込む休憩所に辿りつきます。わらの 屋根のログハウスに木漏れ日が差し、完全に都会の暮らしを忘れてしまいそうです。 ![]() オッチャンの歩くペースが早いので、ゆっくり観察したい人は一旦説明を聞く際に道を 覚えて、再度一人で園内を歩くのがオススメです。 ![]() 追加でタンカンジュースも頼んで、ゆったり。酸っぱそうに見えて案外甘いジュースと ともに、甘いひとときを楽しむことができました。ポカポカ暖かいです。 ●塚崎タイドプール 17:15〜17:40 ↓車5km ![]() サンゴや魚の生態観察ができる「自然の水族館」と呼ばれている…はずですが、自分が 行ったときは小さな魚しかいなくて残念でした。 ●平内海中温泉 18:00〜19:15 ↓車13km ![]() 干潮前後2時間しか入れない「海中の温泉」なだけあり、潮が満ちてくると次第に波が 打ち寄せてきて湯温が下がってくるんです。また、この温泉の特徴は「混浴」で、しかも自分 が来た時は年頃の女性2人が入ってきてドキドキな思いを…(バスタオルしてましたケド)。 ●ペンション シーフォレスト 20:35〜翌4:40 ↓車43km ![]() ログハウス調の外装や内観のペンション。2人部屋の畳に布団を敷いて一人で寝たので 、なかなか広く居心地良く使えました。テレビ、エアコンも完備されていて、何より虫が出て こなかったが良かったです(ある程度の覚悟はしてたんで…)。 8月27日(土) 世界自然遺産に登録されて以来、客足が増えている屋久島。その目玉はやはり 縄文杉ですね。「単なる登山なんてつまらない」という人ですら足を運ぶのは、やはりゴール にそびえる推定樹齢7200年の長老樹の魅力でしょうか。 自分もその魅力に惹かれるように縄文杉ハイキングを決行しました。確かに「気軽に行 ける」場所ながら、ある程度の事前知識を持っておかないと楽しさも半減してしまいますので 、ここで皆さんに紹介していこうかなぁと思います。 まず起床時間なんですが、宮之浦(自分の宿泊場所の町名)ですと5時出発。なんでこ んなに早いのかというと、登山する時間が長い上に、最終のバス時刻がえらい早いためですね 。バスの中でもうひと眠りできるんで、我慢我慢。 ●島むすび 4:55〜5:05 ![]() バス停から店を眺めていると、しきりに車が止まって登山客がお弁当を貰っていくとい う光景が見れますね。 ちなみにお弁当は朝と昼の2食分用意されていて、ペンションで別途800円ほど請求 されます。高いような、安いような。 寒い思いをしながら、ようやく「荒川登山口」行きのバスが到着。バス1本で行けると いうのは便利ですね。1時間20分くらいで着くので、一眠り…。 ●荒川登山口 6:30 ![]() ここから先には殆どトイレがないんで、行列必至です。あとは準備運動する人なんかが います。 ちょっと気になったのが車の駐車スペース。バスがUターンする余裕を持たせるため、 一般車のスペースは10台程度。 準備運動をして、いざ出発!! ![]() 実はこのトロッコ道、2時間半くらい続くんです。行きはいいんですけど、帰りは「ま だ続くのか、まだ続くのか」と精神的に疲れるんですよね。線路の上を歩くんで、ちょっと歩 幅を気にしながら歩かなきゃいけないし。 とはいえ、平坦な道なんで、体力的には疲れにくいですね。足にそれほど負担がかから ないです。 ![]() 逆光で撮ったんですけど、バックの朝日に照らされて輝く水しぶきが綺麗ですね。 まだまだ朝の寒さは続くものの、歩いていれば平気です。 ![]() これから奥深くへと歩いていくと、こういった屋久杉がゴロゴロ登場するのかなぁと考 えると、ワクワクしますね。 ![]() 左写真ですけど、複数人が列を作って歩いてますよね。これが、ガイドツアー客の団体 です。大抵、1人のガイドさんに最大10人の観光客がつきます。 この旅行前に知り合いから一番質問されたのが「山道で遭難しない?」「ガイドさんの 予約が必須なの?」というものでしたけど、ガイドさんは必須じゃないです。 現に、自分は単独行動で行きましたけど、縄文杉までの道は遭難や滑落などするような 危険な道ではなかったです。帰り道で2箇所ほど迷いそうな場所がありましたけど、冷静に判 断すればすぐに道がわかるレベル。もしわからなくても、すぐに他の登山客が来る(特に土日 は)ので、まず迷うことはないです。 (もちろん油断は禁物ですよっ!!) ガイドさんは道案内としてだけではなく、杉や植物等の知識を面白く話してくれたり、 ペース配分を配慮してくれたりと、登山をより楽しくするためのパートナーですね。いかにも ベテランな中年男性ガイドから、高橋克実似のひょうきんなガイドまで色々いて、ガイドによ ってハイペースからローペースまで様々でしたね。 自分なんかは、休憩するフリをしてガイドさんの説明をこっそり聞いてましたけど、イ ヤな顔一つせずに楽しそうに説明を続けてくれました。単独行であればガイドさんは不要だと 思いますけど、友達と一緒に行くという人であれば、ぜひオススメします。 ![]() ちょっと自然の美をぶち壊しにする電柱。でも不思議なのは、この先で電気を使ってい る場所が果たしてあるのかという点。うーん、電気工事でもしてるのかな? 屋久島には電気があるのか、なんてことを言っていた人もいましたケド、それは明治時 代の話。今は、それなりの生活をするのに何の不自由もない島ですよん。 ![]() このときも、ガイドさんが「そろそろトロッコが来ますね」とおもむろに小さなシート を複数枚取り出し、観光客に渡してました。細かい配慮ができるのもまた、ガイドさんの魅力 ですね。 ●小杉谷小学校跡 7:20 ![]() この橋の先で殆どの人が小休止をとっていきます。水を飲んだりパンを食べたり。まだ まだ皆さんの顔は元気一杯に見えます。先は長いですからね。 ![]() 昔はここに集落があり、実際に人間が暮らしていたわけで、昔の人間の生活が思い偲ば れますね。しみじみ。 ![]() 休憩小屋は杉の木をつかっているんです。木の香りムンムンでした。 深呼吸をし、出発。自分のお気に入りのガイドさんを探し、うまくタイミングを合わせ てこっそりついていく…。楽しむためのコツですね。 ![]() もちろん触っても問題ないし、写真撮影も自由。縄文杉以外は基本的に触ってもOKな ので、ベタベタとむやみに調査する自分。ただ、自由なだけに観光客の足が入り自然が荒らさ れてきているという問題はあるみたいですね。 ![]() ここら辺の杉は屋久島内でも随一の高さがあるらしく、ガイドさんが「初代ウルトラマ ンより高い」なんて解説をしてました。 薄暗い写真ですが、段々と空が見えなくなってきている証拠です。森の奥深くに来てい るという実感が沸いてきます。 ●三代杉 8:10 ![]() 最初に倒れた杉の木の上に、さらに杉が生えて育つという、俗に「更新」と呼ばれる育 ち方をするのが「屋久杉の生命力」と言われる所以ですね。倒れた杉は後に腐敗により無くな ってしまったため、中が空洞になっているんです。 ![]() 左写真は三代杉の傍にあった解説板ですが、今回のコースには殆どこういった解説板が 無いんで、事前に勉強しておく、ガイドさんと一緒に歩くといったことが重要になってきます 。屋久島内にあるヤクスギランドという場所なんかは解説板が多くて勉強になるんですけどね 。 ●分岐点(近道) 8:20 ![]() 右へ進むと、今までと同様のトロッコ道が続くんですけど、ここは「近道」の響きに誘 惑されるがまま、左の近道を進むことにしました。 ![]() 実は殆どのガイドさんが、左の道に案内するそうです。理由が2つあって、単調なトロ ッコ道で飽きてしまうため、そして、後半の山道対策として足を慣らすためだそうです。「縄 文杉あたりは、こういった山道が続くんですよ」なんてね。 ![]() 杉の木から別の植物が生えるという光景も、ここ屋久島では普通に見られる姿だそうで 、屋久杉の生命力がよくわかりますね。 縄文杉にも小さな植物が寄生しているらしいです。ちょっと楽しみです。 ![]() 自然が織り成す、黄緑と緑のグラデーション、最高です。 この辺りは、屋久シカがよく出てくる場所です。じっくり観察するのも楽しいですね。た まに下界へと逃げていくシカもいて、「あっ崖から落ちた〜!!」ってビックリします。何で 怪我なくスイスイと下っていけるんでしょうね? ![]() 生命豊かに生きている山というのは、独特の「脈動感」というものを持っていて、それ は足を運んでみないとわからないものですね。 例えばこんな倒木にもドラマがあるんです。長い年月をかけて成長し、コケが生え、そ して人によって切り込みを入れられ、折れて引きちぎられ、それでもこの倒木から新たな命が 芽生える。切り口の年輪を見ると、必死に養分を吸い上げた姿や、太陽の当たる方角によりで きる強い部分と弱い部分など、その人生が見えてくるんですね。 三代杉のように伐採により形成された木、縄文杉のように太古から生き続けている木な ど、歴史の奥深さを感じられる屋久島こそ、脈動感あふれる山なんですよね。 ●休憩スポット 8:50 ![]() 網のかかった段差に座って空を眺めると、ちょっとした疲れなんて吹き飛びますね。 ![]() 屋久島のハイキングは「水の携帯量が少なくて楽」と言われていて、ペットボトル50 0mlを持っていって適宜補給すれば、飲み干すことは無いです。携帯量が少なければ、長時間 歩行の疲労が全然違ってきます。 ちなみにこういう湧き水は、一般的に売られているミネラルウォーターとは違って、品 質を長時間持たせるような消毒がされていないです。ハイキング後に飲みきってしまいましょ う。 ![]() この辺りで、トロッコを止めておくための分岐点が幾つか見られますね。トロッコが鉢 合わせになった場合、こういうトコでやり過ごすんでしょうか。 この場所に来たら、もうトロッコ道のゴールです。 ●トロッコ道終点 9:10 ![]() 立て看板には「ここを遅くとも午前10時までには出発してください」って書いてあり ますけど、帰りのバスに乗る人は特に厳守ですね。 ![]() ここから先の縄文杉まで往復2時間程なんですけど、そこまでトイレ無しなので、この トイレはなかなか賑わいますね。左に休憩している人がいますけど、よくこんな場所で水を飲 めるなって感心しちゃいます。 ![]() 途中で通った小杉谷からは5.0kmも歩いたんですね。ここからは縄文杉は大体 2.6kmってトコでしょうか。距離にしてみればもうすぐって気がしますけど、ここからが大 変なんです。中間地点ってカンジですね。 ![]() 登山では「危険な場所」よりもむしろ「比較的余裕のある道だけど油断してつまずくと 転落する」ような場所が一番死亡率が高いと言われています。そういう道は無かったですね。 ムーンウォークでもしない限り、転落なんてしません。 ![]() 丸一日歩いても、こういうキノコや果物は殆ど見かけませんでした。屋久島は杉が育ち 過ぎていることで、他の植物に養分がいかないのだそうで、農産物を育てるのにはあまり適し てない土地なのだとか。 ●翁杉 9:30 ![]() カメラを縦にしても写りきらない大きさに圧巻されますね。残念ながら屋久杉の壮大さ は写真では伝わりません。自分の目で見てみるのが一番ですね。 ●ウィルソン株 9:40 ![]() 縄文杉より大きく見えるものの、それは「八の字」のシェイプをしているからそう見え るだけで、実際は縄文杉(周囲16.2m)より小さく、周囲13.8mです。 ![]() 長寿の杉は大抵、一部が腐敗してしまっているんですね。縄文杉も、外皮や中が腐敗し てしまっているらしいです。 自然の造形美っていうのは、やっぱり感動モノです。 ![]() 中の広さは8畳くらいあり、自分の部屋にしてしまいたいくらいですね。一見不気味そ うな内壁ですけど、実際は落ち着きのある空間が広がっていて、不思議なんですよね。 根の張り方も豪快で、見応えのある屋久杉でした。 ![]() ここら辺になってくると団体客が少なくなってきますけど、意外なのが、20代の女性 が圧倒的に多いんです。しかも、カワイイ女の子の2人組といった、おおよそ長時間ハイキン グに似合わない娘が沢山います。女の子のオシリを見ながら登っていくカンジで、元気出ます よ(何を言ってるんだ…?)。 ![]() 登りで熱くなった頬を当てると癒されるということで、登山客がよく触っていくみたい です。ガイドさんはこういった木についても詳しくて、ちゃんと解説してくれます。 こういった木、適切な標高による気温、空気の美味しさ、水の豊富さと、癒しの要素が 詰まってますね。 ●大王杉 10:20 ![]() 斜面に立っていながらも、まっすぐ伸びるその姿はなかなか凛々しい。別な角度からも 見ることができるんですけど、どこから見ても、手前の緑がジャマしてるんです。推定樹齢3 000年で、縄文杉に迫る24.7mの高さがあります。 ●夫婦杉 10:25 ![]() …っていうか左の写真、片方しか写ってないじゃん!! これじゃ別居杉だ…。 ![]() 「これも男と女をよく表現している 杉ですね。左が女性ですけど、表面上はとてもキレイで、でも家庭では夫を締め付ける立派な 女性、皆さんはこういう女性になりましょうね」 上手い表現ですね、ちょっと笑ってしまいました。ちなみに、締め付けられた右の杉は 次第に枯れてしまうそうです。 ●縄文杉 10:55 ![]() ここが縄文杉登山コース(片道約22km、標高差約700m)のゴールです。長い道の りだったなぁ。 この階段を登ると、展望デッキの先に、推定樹齢7200年の縄文杉がドッシリと構え ているんです。 ![]() 縄文杉は、触ることはもちろん、近づくことができないようになっています。結構な距 離があり、ちょっと遠いっていう感が否めないですが、それでもその存在感、迫力を充分感じ ることができます。周囲16.2mというと、大人が9人で手を繋いで囲むくらいの大きさで すから、相当な年輪がついてるでしょう。 ![]() この縄文杉にも着生植物が幾つかあるんですね。また、複数の杉がひとつになったとい う説がありますけど、各枝につく葉をDNA鑑定した結果、1本の杉であることが証明されて います。 ![]() 縄文杉の手前は階段状になっていますが、これは養分を蓄えるための工夫らしいです。 また、近くに大きな植物が生えて養分を持っていかれないようにもしているようです。縄文杉 もかなり弱っているらしく、地元民が必死に守っているんですね。 ![]() 縄文杉のちょっと先で、みんなお昼を食べていましたね。自分も膝の上にお弁当を広げ て食べました。こういう空気の澄んだ場所で食べるお弁当は、やっぱりオイシイですよね。虫 は殆ど飛んでいなかったんで、食べやすい環境でした。 さて、ここからは元来た道を戻ります。 帰りの大株歩道、トロッコ道は下りなので疲れをとりながら歩くことができます。 ●楠川分れ 13:45 ![]() 行きに通った「三代杉」のちょっと先にある分岐点がここ「楠川分れ」で、トロッコ道 から外れるような形で道が続いています。白谷雲水峡まで110分だそうです。 ●辻峠 14:20 ![]() 白谷雲水峡への中間地点がここ「辻峠」で、まぁ特に何も無い休憩地点です。ちなみに 、ここから往復1時間で「太鼓岩」という絶好のロケーションを持つ場所に行けるんですけど 、さすがに日没の時間も気になるので、やめておきました。 ●もののけ姫の森 14:45 ![]() この辺りは特に苔が多いと言われています。「コケのじゅうたん」なんて表現がありま すけど、苔というのは基本的に地面ではなく木や岩のサイドに生えていくもので、特に人の足 が入る場所には地面の苔は生えにくいです。それゆえ、この一面の苔蒸した森に対して、その 希少性が評価されているようです。 ![]() 右写真は七本杉。幹の先から枝が7本に分かれているんですけど、肝心の枝が写真に写 ってない…。 ここら辺でもよくガイドさんに出会うんですけど、縄文杉とは無縁の「白谷雲水峡ガイ ド」さんですね。 ●白谷山荘 14:55 ![]() さて、ここからは大体1時間強で駐車場(バス乗り場)まで行けるんですけど、自分は なんと別コースへ進んでしまいました。地図上だとそれほど大差ないと思ったんですけど、実 は登下山の多いトレッキングコースでした。 ![]() まず出迎えてくれるのが「二代くぐり杉」。ここでは杉の中に入るだけでなく、くぐり 抜けることで先へ進めるんです。 ここから先は「大小の石を飛び越えて沢をクリアする」とガイドブックに書いてある通 り、所々に沢がありました。水の豊富さでは、縄文杉コースを遥かに凌ぎ、雨天時は増水する そうです。 ![]() 右写真は倒木に3本の杉が生えた「三本槍杉」。白谷雲水峡はこういった奇形の杉をも とにコースが出来ているみたいですね。同じ屋久杉でも、場所によって特色が違うというのが よくわかります。 ![]() この他にもガイドブックには色々な杉が紹介されていて、白谷雲水峡ツアーだけでも充 分楽しめると思います。白谷雲水峡単体でこの場所に来る場合は、約3時間の原生林コースと なります。 ![]() 本当はこのお弁当、朝食なんですけど、食べ損ねたんでこの時間に食べることにしまし た。 沢の上にある岩に腰をかけて、流れる水を飲みながら食べるお弁当は何とも美味しいで すね♪ ●さつき吊橋 16:15 ![]() この辺りは白谷雲水峡の散策コースで、屋久杉を見るというよりはむしろ水の豊富さを 見に来るのに向いてますね。ただ、写真の吊橋の先がまたキツイ登りだったりするので、コー スを間違えると苦労します。 ![]() ただ、雨天時は水がごった返し、通行すらできなくなるんだそうです。無理に渡ろうと して、流されて亡くなった人もいるとか…。最悪、小屋に泊まるか迂回するかといった方法を とるらしいです。 屋久島の登山は天気に左右されやすいのは有名な話。事前の天候確認が重要ですね。 ●憩いの大岩 16:35 ![]() 岩の上で寝そべるのもまた気持ちいいですね。登山開始から12時間、もうここで寝て しまいそう…。 ![]() (こういう時は、駐車場であれば携帯電話も通じるんで、タクシーを呼ぶのが普通です ね) 宮之浦に向かって進んでいきましたけど、1時間ほど歩いたところで「残り8km」の看 板が…。地図で見るよりも長いんですね。 ![]() 車に乗っていて、その道のりの長さに驚き、歩いていたらさらに2時間はかかってまし たね。送ってくれた方、本当に感謝です。 そんなこんなで登山開始から13時間、その殆どが歩きだったため、ペンションに着い てから夕食までに一眠りしてしまいました。 夕焼けに染まるペンションの一室で、緑の風景を思い出しながら夢心地…幸せな一日で したね。 今回のレンタカー ![]() 車重が軽いというメリットはあれど、さすがにパワーを追求するようなクラスの車では なく、目一杯で走ってもスピード違反で捕まらないという表現がピッタリきます。 ![]() 当時としては人気が高かったマーチですけど、今となっては外観の古くささは隠せない ですね。内装、クラッチペダルの踏み具合、サイドブレーキの音からも、コンパクトカークラ スの安価さが目立ちます。自分が普段乗っている車がそれなりに高級さを追求した上品なもの だと再認識させられました。 ![]() 今回はかなり長く文章を書いてしまったので、ここでは一言。 「屋久島、何時間あっても足りない、見所が一杯詰まった島」ですね。 屋久島の観光、特に登山での注意点がメチャ役に立ちます。→ 屋久島リアルウェーブ 各登山道の整備状況等が詳しく、更新頻度が高いです。→ 屋久島登山情報 宮之浦岳登山および注意点の紹介記です。→ 宮之浦岳(屋久島) 宮之浦岳登山の写真が豊富です。→ 宮之浦岳バーチャルツアー 宮之浦岳〜縄文杉の登山記。→ 登山記 |