セシモ旅行記 〜目指せ47都道府県踏破〜 国内旅行の旅行記を掲載しています。 管理人多忙のため、今後の更新予定はありません。 |
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秋田〜白神山地を目指して 今までは西への旅行が多かったので、今回は未開の地「北東北」へ行くことにしました 。まずは秋田、次に青森、そして岩手と巡っていく旅行計画、もちろん愛車・ロードスターを 連れて巡ります。 秋田といえば「きりたんぽ」程度の知識しかありませんでしたけど、青森県との県境に 位置する巨大なブナ林といえばご存知、世界自然遺産「白神山地」があり、期待を持って秋田 の土地に踏み込むことにしました。 9月15日(金) 9月14日の21時に寮を出発。 東北へはもちろん東北自動車道を使うんですけど、信号待ちの少ない夜に下道を走るの もいいかなと思い、国道122号で館林、50号で小山、4号で宇都宮まで行ってみました。 ●ファミレス「まるまつ」 1:25〜2:05 国道4号沿い、宇都宮あたりで何軒か見かけたファミレス「まるまつ」で夜食。→ まるまつ 安価で豊富なメニュー。アラカルト(酒のおつまみ)メニューが目に入り、餃子、肉じ ゃが、麦めし、ストロベリー豆乳を頼みました。餃子が特においしく、パリッとした皮とひき 肉のジューシーさがたまらなく、やはり宇都宮らしく納得のいく味を出していました。 ちなみに「まるまつ」は宮城県仙台を中心に東北、北関東に展開しているファミレスで す。岩手にいる友人もよく利用しており「サバ煮」が好きだそうです。 ●菅生SA 4:55〜7:40 鹿沼ICから東北道に乗り、菅生SAで軽く寝ました。 ●前沢SA 9:10〜9:40 岩手県の南、前沢といえばご存知「前沢牛」ですよね。サービスエリア内のレストランでも 前沢牛の料理が多く、前沢牛にぎり寿司なんかもありました。 本来ならステーキ5000円などという高価な前沢牛ですけど、ここでは安価な「前沢 牛すき焼き丼950円」をオーダー。値段に相応して特別な美味しさは無いですけど、肉はジ ューシーで、某牛丼屋の牛丼より美味しいです。付属の「まいたけからし」がピリリとしてい てGOOD。 さて、ここから先にある北上江釣子ICで降りて、目的地「横手」に向かって国道10 7号を西へと進んでいきます。 この道路、急カーブが少なくて走りやすいですね。景色もいいです。 途中に道の駅・錦秋湖があって5分くらい休憩。湖が見えなくてガッカリしたんですけど、 この道の駅から車で少し先に行った「天ヶ瀬橋」から絶景を堪能できました。 左写真。広大ですよね。いきなり東北らしい、土地の広さを痛感しました。 この辺りにある湯田温泉からも広々とした緑を眺めることができ、特に温泉に浸かりな がら堪能できる冬の銀世界が格別らしいです。 ●横手ふれあいセンターかまくら館 12:05〜12:25 横手の情報、イベントチラシが揃っており、日本酒「かまくら」をメインとして秋田のお土 産も手に入る、横手の観光センター。 雪でつくる「かまくら」で有名な横手。冬のお祭りのときには数百のかまくらが並び、 中でお餅や酒を食べながらワイワイやるのだそうです。 かまくらの資料館が併設されており、夏でもかまくらを体験できるとのことで、入って みました。…寒い。厳重な二重ドアの中にある部屋はマイナス10度の極寒で、半袖じゃ5分 もいられないです。2〜3m先にあるかまくらの中に入ってみると、風が無くて良いものの寒 さは変わらず、すぐに出ました。(貴重な体験でした、あはは…) ●石坂洋次郎文学記念館 12:40〜12:50 おそらく若い人は、この作家さんを知らないと思います。 「青春小説」で有名な作家「石坂洋次郎」さん。特に石原裕次郎が出演していた昔のド ラマの脚本、原作を中心に数々の作品を残した小説家です。 記念館は細々としているものの、ポスター、原稿、当時の写真がありました。自然豊か なこの土地で過ごしたのが容易に想像つくタイトルの作品が多いですね。「若い人」「青い山 脈」といった作品は映画として何度もリメイクされています。左写真は石坂洋次郎の執筆用デ スクです。 ●横手公園 13:00〜13:15 石坂洋次郎記念館から坂を上がっていくと、横手公園があります。それなりに歩くので疲れ が…。 公園内もかなり広くて整備もされているので、風景を楽しみながら散策できます。 駐車場から、遠くに赤塗りの橋が見えるのが印象的ですね。橋のそばで釣りをしている 人がいました。 公園内にはお城があります。横手城と呼ばれていますが、かつては朝倉城という名前だった そうです。東北で勢力を持っていた小野寺氏によって16世紀に築かれ居城としたが、戊辰戦 争により落城した、とパンフレットに書かれています。 特に気をひく展示は無かったです…。西の方角に横手市街が広がっています。 横手の町。通り沿いにも人が少なく、ゆっくりと時間の流れる日当たりの良い城下町で した。ただ、見所が少なく、わざわざ時間をかけて横手まで来るのは勿体無いかも…。 今回、岩手に住んでいる友人と一緒に白神山地巡りをすることになり、北上(最初に降りた 北上江釣子ICより南)の辺りで待ち合わせをしているので、北上に近い平泉を観光してから 待ち合わせ場所に向かうことにしました。 国道13号、342号で一関を経て平泉へ。木々に囲まれた山道、手が届きそうな空、 黄金色に染まる稲穂が織り成す田園風景、様々な風景に出会いながらのドライブ、楽しいです ね。 途中、栗駒山荘(須川温泉)を通り、そこの硫黄の匂いがキツかったですね…。→ 紅葉の栗駒 須川温泉 残念ながら通り過ぎてしまいましたが、標高1400mの清々しい山荘の温泉から見る 風景がスゴイのだとか。ハイキングのメッカ「栗駒山」を望む絶景らしく、人気の旅館のよう です。 この辺りから道路が極端に狭くなり、舗装されているものの軽い砂地の路面で急ブレー キをかけたら後輪から砂煙が出ました(怖っ) ●平泉郷土館 16:20〜16:25 主に奥州(岩手)で勢力を持っていた藤原氏についてを中心とした資料を展示している資料 館。平泉観光であればこの資料館で車を止め、観光パンフレットを手に入れるのがいいですね 。 歴史の好きな人、特に義経が好きな人にとっては平泉は観光の人気エリアだと思います が、うーん、自分は全然興味がわかない。 そんな自分が平泉の歴史についてここに書いても二番煎じな感もあるので、平泉の歴史 のリンクを貼るだけにしておきます。 ・藤原氏と義経について。→ お城の健ちゃん ・平泉の文化遺産、歴史について。→ 平泉の文化遺産を世界遺産へ ●毛越寺 16:35〜16:40 「日本有数の浄土庭園」として平安時代の優美な作庭造園を持つ毛越寺(もうつうじ)。 と言っても、中には入りませんでした。 事前予約により、精進料理(僧侶たちの日常食)を提供してくれ、宿院で宿泊すること もできるのだそうです。 ●旧観自在王院跡 16:45〜16:50 藤原二代目「藤原衡公」の妻が建立した阿弥陀堂の跡地。 子供達が遊ぶ広場と化していますね。夕暮れのほのぼのとした風景です。でっかい蜘蛛 の巣があちこちにあり、ちょっと苦手…。 平泉には他にも観光スポットがあるのですが、時すでに閉館の17時。よくテレビでも 紹介される中尊寺の一帯や、義経堂なども見たかったですね。 せめて写真と解説でもリンク貼っておきましょう。→ 平泉の文化遺産の紹介 平泉駅前では、歴史ある平泉そばの店が多く、わんこそばとして楽しめる店もあります 。 ●達谷窟 17:15〜17:25 平泉駅付近だけでなく、車で少し移動して見に行く場所も多いです。この達谷窟(たっこく のいわや)もその一つ。 例にもれず、時間外で中には入れませんでした。(残念) 百八体の毘沙門天が祀ってあるとパンフレットに書いてあります。友人曰く、奥に飾ら れている金色の像が感動的なのだそうです。 さて、ここで岩手の友人と合流です。待ち合わせの友人宅にて自分のロードスターを駐 車場に止め、代わりに友人の車で秋田観光をすることにしました。まずはお腹が空いているの で、岩手一の繁華街・盛岡で食事です。 高速を使えば30分〜1時間程度で盛岡まで行くことができます。盛岡IC、盛岡南I Cどちらからでも盛岡市街に行けるものの、道が複雑…国道106号で中津川沿いの駐車場に 車を止めることにしました。 自転車が一列に駐輪されているのが特徴的な、盛岡のアーケード街。ミスドやドトール など東京でも見かける店は健在です。岩手県で都会的なのはここ盛岡だけだと言われています (失礼かな?)。 ●不来方じゃじゃめん 20:15〜20:50 盛岡3大麺といえば「冷麺、わんこそば、じゃじゃ麺」。旧満州の炒醤麺(チャージャン麺 )が日本に伝わり、盛岡独自の名物になったのだとか。 平らで柔らかい太麺の上に肉味噌(辛さを事前に指定できる)が乗っており、かき混ぜ る要領で肉味噌を麺に絡ませていきます。その音といったら「グチャッ」「ネチャッ」という 、庶民的で気軽な食べ物の様相を呈しています。この音を楽しむのもじゃじゃ麺の醍醐味でし ょう。 味はというと、不均一に絡まった肉味噌のこってり感と辛さが舌を刺激してきます。ウ マイ。さらにかき混ぜながら箸が進んでいき、やわらか麺が胃に収まっていきます。 また、途中で調味料を加えて、自分好みの味を発見するのも楽しみ方のひとつ。ニンニクは こってり感を強調し、お酢は後味を良くし、ラー油は風味を豊かにしてくれます。 そして、事前にチータン(卵)をオーダーしておけば、食べ終わった皿でチータンスー プを作ってくれます。チータンをとき、ダシ、ネギ、肉味噌を追加投入してできるチータンス ープは、あっさりとしていて食事の仕上げとしてピッタリ。ごちそうさま。 明日の乳頭温泉郷でゆったり朝湯したいので、国道46号を西へと進むことに。ガイド ブックを見ると、日帰り温泉24時間OKの「四季の里」という旅館があったので、寄ってみ ることにしました。 しかし、道に迷いつつ到着し、営業していないのを見たときは愕然としました…。(最 新情報で、20時までの営業と書いてあります)→ 玄武温泉四季の里いさみや旅館 ●道の駅・雫石あねっこ 22:50〜23:30 温泉は諦め、道の駅で寝ることにしました。当初は車中泊を予定していたものの、最近 の道の駅では24時間暖房がきいており、掛け布団を用意してくれば畳の上で横になることが できるという、いやはや便利な世の中になりましたね。 とりあえず畳の上で寝転がってジュースでも飲みながら、今携わっている仕事の話など 色々としました。こういう旅行先の何気ない時間っていいですよね。 ただ、ここの道の駅は、道路情報や観光情報の画面からときたま「ピンポ〜ン」と音が 鳴るので、寝るにはふさわしくない…。 ちなみに、ここ雫石でよく聞く「あねっこ」って何だろう? 調べてみました。→ 【楽天市場】雫石あねっこ人形 ●田沢湖レストハウス駐車場 0:20〜翌5:30 明日の乳頭温泉に向けて、もう少し先のパーキングまで行こうということになり、田沢 湖のレストハウス駐車場で寝ることにしました。(車中泊です) 疲れもあってすぐに寝てしまいましたが、友人が「星が綺麗だ」と何回か起こしてくれ たらしいです。気づかずに寝ていました…。 9月16日(土) 乳頭温泉郷には幾つかの湯があるものの、早くても7時から営業の「黒の湯」に入るま で時間があるため、軽く田沢湖畔をまわることにしました。 ●たつこ像 5:40〜5:50 田沢湖のシンボル「たつこ像」。永遠の美しさを求めるがために神のお告げに従い、田沢湖 北の泉の水を飲んだところ、竜に変身し湖の主になったという「辰子姫の伝説」の辰子が銅像 になっています。 薄霧かかる暗い湖に金色の像が栄えますね。 像の土台に立って記念撮影♪ 像の後ろはすぐ深い湖の水があり、落ちてしまわないよ うに…。田沢湖は表面が標高約200mなのに対し、水深は300m。その唯一無二の深さに 神秘性を感じますね。 ミッシェルガンエレファントの「cisco」っていう曲を聴きながら「たつこ!」って歌 いながら乳頭温泉へ。(こういうくだらない発想をするのは全部自分です) ●黒湯温泉(乳頭温泉郷) 6:55〜7:50 田沢湖から乳頭山の方角へと伸びる道路。その先にあるのが乳頭温泉郷。自然豊かな場所ゆ え、風景や開放感にワクワクします。 木の屋根と柱(レイザーラモンHGみたいな形が印象的でした)に守られた乳青色の露 天風呂。湯船は小さいながらも、この時間帯は誰も客がいなくて手足を伸ばしながら長湯でき ます。 周りのススキが揺れる「秋」の風景、朝のすがすがしさに運転の疲れもとれました。 この黒湯温泉、茅葺き屋根の宿泊施設も備えていて、こんな山間の村に泊まってみたい ですね。→ 黒湯温泉へGO!GO! ●鶴の湯(乳頭温泉郷) 8:15〜9:45 鶴の湯の開館が9時なので、近くのログハウスの喫茶店で「おしるこ」を食べました。 軽く焦げ目がついたパリパリの餅がたまらなく美味しいです。一緒に出てきた漬物は秋 田名物「いぶりがっこ」という内干したくあん。囲炉裏で焼いたようなスモーキーさが好きで す。 地図を広げて今日の観光ルートを話し合いながらの軽食でした。 9時になり、温泉タイム。ここも乳青色の露天風呂で、温泉の底に敷かれている小石を友人 と投げ合って遊びつつ、ゆったり。 露天風呂だけでも客が20人ほど一斉に入っていましたが、大きい温泉はそのお客さん をゆったりと包み込んでくれます。 源泉近くの熱めな場所、遠くのぬるめな場所があり、適温の位置を見つけるのも楽しい です。 ここも山間の村の雰囲気で、茅葺き屋根の建物を見ながらの入浴はサイコーでした。 ちなみに、日本一有名な秘湯と名高い乳頭温泉郷の中で最も歴史あり有名なのが、この 「鶴の湯」なのです。実際入ってみて、噂に恥じない名湯だと思いました。なるほど、客が多 いのも頷けます。 乳頭温泉郷は、先ほどの「黒湯温泉」も含め6つの温泉付き一軒宿から成り立っている らしいです。→ 温泉ハルカ(レポ) ●角館・武家屋敷通り 11:45〜13:05 秋田で一番有名な観光名所といえば、ここ角館の武家屋敷通り。藩政当時のままの黒板塀が 道の奥まで続き、木々が空を覆う幅広い武家屋敷通りは重厚感タップリです。 深い緑木の茂る暮夏の風景が切なくて良いですね。 たまに観光客を乗せた人力車が横を通っていくんですけど、自分の歩く速度より速 い…二人乗りの客を引っ張りながら武家屋敷の説明をする力持ちな人、スゴイ。 通り沿いには、幾つかの武家屋敷があります。写真は岩橋家。 武家屋敷だけでなく、屋敷を利用したお茶屋、お土産屋、食事処が並んでいます。一軒 一軒の敷地が広くて、お土産屋を覗いては歩き、覗いては歩きといったテンポで、楽しい気分 にさせてくれます。 角館を代表とする工芸品「桜皮細工(かばざいく)」の店もあり、豊富な工芸品目当て にショッピングを楽しむお客さんも多いです。 食事処「にしのみや」で、稲庭うどんを食べることに。店内は喫茶店風で、角館の雰囲気を 壊さないように配慮しながら洋風の造りを取り入れているのが好感です。 上品な角館で、上品な食器で、上品な稲庭うどんを食べる、…雰囲気で味が変わるって 本当ですね。冷ややかで上品な味がします。 強いコシのある細麺は、つやがあって清楚。食べるときも音を立てずにツルッといただ けますね。めんつゆは、普通のそばつゆとは全く異なる不思議な味。また食べたいです。 食事の後は少し歩いて、角館駅近くにある「西宮家」で工芸品ショッピングをして、来 た道を引き返しました。 角館は一通り歩くとそれなりに距離があるので、たっぷり時間をとって巡りたい場所で すね。できれば枝垂桜が咲き誇る春、紅葉の秋、雪景色の冬にまた来たいです。 途中の店で買った「もろこし(コーヒー味)」を食べながら、次の目的地「男鹿半島」 に向かうことにしました。 ●男鹿水族館GAO 15:05〜16:50 日本海に面した半島「男鹿(おが)」ならではの水族館で、2004年にリニューアルした だけあり、水槽も内装も綺麗です。 まず出迎えてくれるのが、男鹿の海大水槽。幅15m、高さ8mの大水槽に、日本海の ブリ、カンパチ、タイ、ヒラメ等約20種類の魚が沢山泳いでいます。 「この魚は何だろう?」とパネルの写真と実物を見比べるのが楽しく、しょっぱなから 時間を忘れるほどです。 秋田名物「ハタハタ」が大量に泳いでました。泳いでいるというより、殆どのハタハタが海 の底に寝転んでいました。 深海魚だからでしょうか。無反応なのが悲しい…。 主に冬に漁獲される魚で、秋田名物「しょっつる鍋」の具として丸ごと入れられる他、 焼いても煮ても美味しい魚だそうです。 しろくまの豪太クン。すぐに奥にひっこもうとするので、観光客が時々「あれ、どこにいる んだろう」と身を乗り出します。 ホッキョクグマも暑い日本にいたらバテてしまいますよね。雪を蒔く装置とプールがあ るものの、育てるのも大変でしょう。 水族館のショップでは、この豪太クンのグッズやお菓子が沢山あります。この水族館一 番の人気者だそうです。 ペンギンも可愛かったですね。お腹がぽってりしていながら、華麗に泳ぎます。 特に一匹だけ泳ぐのが好きなペンギンがいて、飛び込んで、水槽を半周してピョコンと 陸に上がる姿が面白いです。水の中から垂直にジャンプして陸に上がる一瞬の光景に、観客も みんな爆笑です。 他にも熱帯魚、サンゴ、ザリガニ、ゴマアザラシ、ナマズといった生き物が勢ぞろいし 「水族館ってこんなに広いんだ」と、見ていて飽きませんでした。 ●入道崎 17:10〜17:30 男鹿西海岸の最北端に位置する入道崎。白黒縞模様の灯台をシンボルに、広がる一面の芝。 カップルが多いのも頷ける、気持ちの良い岬です。駐車場沿いには秋田の物産館から食 事処と家族客向けの店も多く、誰と来てものんびりできる場所ですね。海のそばは急な崖にな っていてビックリしますけど…。 残念ながら、今日は曇っていて沈む夕日は見えませんでした。 男鹿は「なまはげ伝説」で有名な場所で、なまはげが一夜で作った999の石段がある 「赤神神社五社堂」、男鹿半島を一望できる「寒風山」といった名所もあるんですけど、水族 館で満足したので観光を終え、下道で秋田市街に行くことにしました。 男鹿と秋田市街は近そうで遠い…。 秋田市街で飲食店といえば、お堀に柳が並ぶ「旭川」沿いがいいですね。 クラブのキャッチが多い、飲み屋の繁華街です。 ●津ねや 19:25〜20:40 居酒屋のような郷土料理店「津ねや」できりたんぽ鍋を食べることにしました。 前菜として独特な食感の「じゅんさい」を楽しみつつ鍋を待っていると、目の前にガス コンロと焼き目のついたきりたんぽと具材を持ってきてくれました。 観光客と察してか、目の前のガスコンロの火加減から具の投入まで丁寧に作業してくれ 、はたまたお椀にまで取ってくれるという親切ぶり。おばちゃんと会話しながらきりたんぽ鍋 が出来上がっていきます。 秋田名物「比内地鶏」のトリガラスープで作る鍋は甘くまろやかで、ネギ、まいたけ、 レバーといった苦めの具材ともマッチしていて、これほど美味しい鍋料理に出会ったのも初め てかもしれません。特に、具の比内地鶏ときりたんぽの相性がバツグンです。 食べた後の鍋で「おじや」を作ってくれました。 これもおばちゃんがご飯の配分や火加減を見てくれました。店員の人柄と店のゆったり とした雰囲気が素晴らしいですね。秋田という土地の暖かさを感じます。 おじやは小茶碗2杯分で、2杯目のほうが比内地鶏スープが染みて激ウマです。こんな に深い味のおじやは初めて。比内地鶏サイコーです! おじやで締めるとお腹も一杯、満足で すね。 ●みなと温泉あったまり〜な 21:05〜21:50 国道7号を北へと向かい、道路沿いにある日帰り入浴施設。 冷やしサウナというのがあり、温サウナの後に入ると寒くなく汗がひくんです。 …特徴といえばこれくらいかな。普通の健康ランドでした。→ あったまり〜な ●道の駅・ふたつい 23:20〜翌8:15 秋田自動車道に乗り、白神山地方面へ。 1車線のせまい高速道路で、将来は大館から東北自動車道と合流する計画のようです。 白神山地の南、藤里の辺りにある道の駅で寝ることにしました。 9月17日(日) 朝、道の駅で「山うどうどん」なるものを食べました。能代市二ツ井町名産の山菜「山 うど」を練りこんで作ったうどんです。緑色のうどんはもはや蕎麦にしか見えなくて具も無か ったですけど、朝の軽食にはピッタリでした。→ 秋田フリーペーパー ●白神山地世界遺産センター藤里館 9:05〜9:25 白神山地へと向かう途中にある情報センター。白神山地の生態系や風景写真が紹介され ている。登山情報のパンフレットがあるものの、青森側の情報が載っていない(秋田県なので )。そして、秋田側の登山についても明らかに情報不足。後々これが原因で大変なことに…。 ●太良峡 10:05〜10:20 今日の目的は暗門の滝コースなんですけど、道路の途中にある太良峡(だいらきょう)を軽 く散策してみることに。 本来は渓谷美を楽しむ1時間程のコースですけど、入り口から秋田杉の林を抜けて不動 岩を眺めるだけにしました。 往復10分程度、準備運動にちょうど良いくらいでした。 今日は、県道317号、藤里・二ツ井から美山湖・弘前へと抜け、暗門の滝を巡る計画なん ですけど、途中、なんと工事中で通行止めになっていました。しかも「数ヶ月前からずっと工 事中です」だって。 世界遺産センターにも、事前に調べたホームページにも、そんなコトは全く書いてなか ったぞ。観光客の扱いヒドイな。 (白神山地は1993年に世界自然遺産登録されていながら、今だに登山道の整備不足 による事故が発生しています。現在、観光インストラクターの育成等が着々と進められている ものの、まだまだ観光客向けではなく登山客向けの場所ですね) ●藤里駒ケ岳登山道 11:20〜14:10 迂回道路も無く、仕方なく白神山地エリアを一望できる藤里駒ケ岳(藤駒岳)登山をするこ とにしました。 黒石登山口という場所から登るんですけど、その黒石登山口までの林道がとんでもない 悪路。大きい石が平気で転がっていて、意味のわからない段差が作られていて、車で 時速20kmも出せない…。 車の振動がスゴくて、登る前からグッタリ。→ 藤駒岳登山道 登山道は基本的に木々で覆われた薄暗い道で、遠く下方に田苗代湿原が見えます。草原のよ うで綺麗ですね。 この登山道、歩きやすいです。地面にバネでも入ってるんじゃないかと疑うほどに土が 柔らかく、足への負担が殆ど無くて疲れないです。危険な場所もなし。 頂上までは2時間とパンフレットに書かれていますが、1時間10分程で到着。10月で曇 りですけど、それなりに勾配はあり大量に汗をかきました。 頂上からは「津軽富士」と呼ばれる青森のシンボル「岩木山」が見えるはずなんですが 、あいにくの天気で頂上付近に雲がかぶってしまっています。 岩木山の方角がいわゆる「世界遺産登録区域」で、人間の手つかずのブナ林が果てしなく広 がります。偉大なカンジがします。写真を沢山撮ったんですけど、もうどっちの方角を撮った んだか判らず…。 来た道を戻ります。頂上付近は視界が開けていて清々しいです。 あと、登りより下りのほうが息切れしないぶん、会話が弾みます。みちのくプロレスの 話などしました。 先ほど紹介した田苗代湿原(たなしろしつげん)。 6〜7月には黄色のニッコウキスゲが咲き乱れ、登山をせずにココを見に来るのが目的 の人も多いです。 今の時期は「咲き乱れる」という言葉とは無縁の「黄緑色の草原」ですけど、これはこ れで登山客をやさしく包む自然豊かな風景です。なんだか落ち着きます。 写真左は「エゾリンドウ」。登山道にも咲いていて、黄緑色の風景にアクセントを添えてく れています。 写真右はお米でしょうか。黄金色の稲穂がとても印象的です。 他にも花が咲いていたんですけど、名前がわからず。生態系豊かな場所ですね。 登山疲れも残るまま、再び悪路を戻ります。 暗門の滝コースに行けなかったのが残念ですね。白神山地でも青森側と秋田側で情報が 分離してしまうとは…仲が悪いんでしょうか。→ 青森側登山コース一覧 さて、いよいよ青森県へと入っていきます。能代から海岸線沿いに走り、深浦まで行く と「黄金不老ふ死温泉」という、これまた東北の秘湯があります。 ●黄金不老ふ死温泉 17:10〜18:45 宿泊施設風の建物のそばにある駐車場に車を止めると、海岸の方向に温泉らしきものが。 「不老ふ死温泉」の立て看板と温泉をバックに記念写真を撮る人も多く、賑やかな観光 地みたいになっています。乳頭温泉郷に負けないくらいの賑やかさです。 建物内で受付をして、早速長寿を求めて温泉へGO。 温泉は本当に「黄金」色で10円玉のような匂いがします。 沈む夕日を目当てに来る人も多いですけど、お湯が少し熱くて長湯はツラいかも。半身 浴で長居するも、雲で夕日が見えず。 男女別ですが「男湯と女湯」ではなく「混浴と女湯」というパターンが東北では多いで すね。途中で、村上里佳子みたいな色黒の女性が入ってきました。地元民でしょうか、数人の 男性と女性で「乾杯〜」って酒飲みしてました(笑)。 ちなみにココ、湯の傍で着替えるんですけど、混浴と女湯を仕切っている壁が極端に低 くて驚きます。背伸びすれば着替え覗けるんじゃないか? 川合俊一と大林素子だったら目を 合わせながら着替えができますね。 内湯にも入ったんですけど、体を洗わずに入る人がいるためか10円玉の匂いのお湯で した。湯船には入らず、体を洗って出ることにしました。 友人は「ちょっと期待ハズレだったかな」と言っていました。立地的にも観光地から遠 いのも難です。→ 公式ホームページ さらに海沿いを走り、鯵ヶ沢から弘前へと進みます。 ●山唄 21:20〜23:00 津軽三味線の聴ける「ライブハウス山唄」。郷土料理の品数はそれほど多くないものの、お 酒との相性が良さそうな料理が多く、旅行客でも楽しめます。まず、弘前定番のリンゴジュー スを一杯。 ちょうどタイミング良く演奏が始まるところで、笹川皇人さん(津軽三味線全国大会A 級チャンピオン、かなり有名な方だそうです)が演奏者と曲の紹介を行い、いざ演奏。 じょんがら節、おはら節、…。青森で有名な民謡が次々と演奏されます。弾きながらチ ューニングを変えていくのがスゴイですね。他にも、ギターでいうと「ハンマリング、チョー キング、スライド」に相当するテクニックを自由自在に操り、見ていて感動します。 弦を弾くというよりも叩くカンジで、弦の音色だけでなく胴を叩く音が出ることで力強 く聞こえるんですね。心奪われるように聞き入ってしまいました。→ 津軽三味線の仕組み 楽器は三味線だけでなく小太鼓、そして歌い手のオバちゃんもいます。ビックリするく らい声が大きくて、これまた力強いです。 演奏中はオーダーしちゃいけないのかな、と店員さんの様子を伺っていましたが、何のこと はなく店員さんも演奏に聞き入っているだけのようでした。 「津軽のあっぱ焼」を頼んだんですけど、これ「ホタテの貝焼き味噌」という青森名物 ですね。手のひらを覆う大きさのホタテ貝の上に、ホタテ、野菜、味噌ダレ、そしてとき卵で 仕上げます。この店では椎茸、しらたき、ほうれん草が入っていました。 全体に行きわたる卵が甘く、ホタテの甘みと食感が加わって、まろやかな味です。量は それほど多くないため、食事というよりは酒の肴にピッタリですね。 当然お腹一杯にならず、追加で「津軽のけやぐ煮」を頼んだところ、こちらはイカが丸々一 匹出てきてボリュームたっぷり。 イカの胴内にベジタブルミックスを詰めて茹でたもので、イカとベジタブルは相性が良 いのか悪いのか、とりあえず食べるときベジタブルがこぼれてしまうんですけど、味はなかな かです。 イカって食感が強い割に味が弱いので、個性的な味のベジタブルミックスを詰めてマヨ ネーズをつけて食べるくらいが丁度いいのかもしれませんね。珍しい味に出会えて良かったで す。 演奏が終わった後、先ほどの演奏者が注文を聞きにきたり会計をしたり廊下の掃除をし たり…。なんだか愛着のわく人たちです。 楽しい夜でした。またいつか行きたい店ですね。→ ライブハウス山唄 ●十和田湖畔駐車場 1:20〜9:00 弘前から黒石を経て山道を走ります。 片瀬那奈の「Extended」というCDを聴きながら懐メロにワクワク。 霧の十和田湖を半周くらいして見つけた駐車場で寝ることにしました。 秋田のおみやげ 米どころ秋田のお土産といえば日本酒。青森のコンビニで「飛良泉」という日本酒を買 ってみました。 秋田県仁賀保町の飛良泉本舗で作ったお酒。沸き立つような若い香りと、旨みのある味 がいいですね。 角館の西宮家で購入した「和ちいふ」。いわゆるハンカチですけど、吸収性も良くお気 に入りです。濱文様(はまもんよう)と書いてあります。 西宮家では他にもスプーンやカップ等、実用的ながらオシャレで美しいものも売ってい て、他にも買いたいものがあって迷ったんですけど、これに決めました。買ってよかったです 。 角館の伝統工芸品「桜皮細工」。桜の皮を使用した小箱等があり、特にお茶筒が沢山並 んでいました。外側はもちろん桜皮なんですけど、筒の内部がステンレスか桜皮かで値段が大 幅に異なっています。 ハンカチとこれで迷ったんですけど、自分はお茶を飲まないんで買わないことにしまし た。人へのプレゼント等に向いているかもしれませんね。 秋田の代表的お菓子といえば「もろこし」。小豆の一種で、決して「とうもろこし」で はないです。 角館のお店で「もろこし餡」を試食したんですけど、何と表現していいか難しく、乾い た風味のある饅頭でした。しかし、外側の皮も小豆、内側の餡も小豆というのは不思議ですね 。 あと、餡なしの「生もろこし」というのもあります。→ 唐土庵商品のご紹介 それと「焼きもろこし」というのもあります。ボーロのような味で少し硬い食感でパリ ポリと楽しめます。店の試食ではノーマル味を食べ、友人が購入したコーヒー味も食べました 。 残念ながら「もろこし」はどれも日持ちしないです。先ほどのもろこし餡で1〜2日、 焼きもろこしでも1週間程度です。 日清みちのく路どん兵衛「芋煮うどん」山形風牛肉入りしょうゆ仕立て。山形の郷土料 理「芋煮」をカップうどんにしたもので、東北限定商品です。 キノコ、肉、ニンジン入りで、芋はサトイモのような食感。キノコの味が強くて、しょ うゆ味はほんのりやさしく香ります。東北に行ったら興味本位で買ってみては? 秋田は最初「見所あんまり無さそうだなぁ」と思っていましたけど、3日も潰してしま いました。観光地も食べ物もほど良くあって、楽しめましたね。 やはり「きりたんぽ鍋」が一番美味しかったですね。岩手の「じゃじゃ麺」も負けじと 美味しく、どれもまた食べたいという気分にさせてくれました。東京じゃなかなか食べられな いのが惜しいです。 他に有名な観光地といえば、鳥海山、湯沢、それに秋田市街も見てませんね。特に秘湯 は他にも一杯あって友人もしょっちゅう巡っていても全部制覇できないと言っていました。あ と、岩手との県境「八幡平」は後ほど紹介します。 しかし、どこ行くのにも遠い…岩手も秋田も広すぎです。 |