セシモ旅行記 〜目指せ47都道府県踏破〜 国内旅行の旅行記を掲載しています。 管理人多忙のため、今後の更新予定はありません。 |
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鳥取〜砂丘で育った巨匠たち 山陰地方も終盤に差し掛かり、鳥取県へと入っていきます。 3月25日(月) ホテルハーベストイン米子を出て、まずは8時30分の境港行きの電車に乗りました。 そう、境港といえば「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である水木しげる先生の故郷ですね。 ●米子駅 8:35〜8:40 ![]() なんで0番線なんでしょうね、霊(れい)と引っ掛けているんでしょうか。うーん、水 木しげる先生のは妖怪とかお化けの類なんで、霊とは微妙に違うような気もしますが…。 ![]() 駅にはすべて妖怪の名前がついていて、米子駅は「ネズミ男駅」、境港駅は「鬼太郎駅 」、その他にも米子−境港間全駅の駅名札に妖怪の名前とイラストが描かれています。妖怪の 駅名の下に本来の駅名がちっちゃく書かれているので、地元の人には見づらいだろうなぁ。 ●境港駅 9:20〜9:35 ![]() 水木しげる先生執筆中ブロンズ像が飾られていて、子供ならず大人までもが群がってま した。駅構内には映画化のポスターも貼られていて、確か90歳くらいになる水木先生、まだ まだ勢いは止まらないようですね。ってゆーか映画の主演がウエンツ瑛士とは…。 鬼太郎の消印が押される妖怪ポストなるものもありました。 ![]() 他にも、水木しげる先生直筆のイラスト看板(サイン入り)や、目玉の形をした街灯な ど、写真をとるスポットが多くて目移りしてしまいますね。 ●水木しげるロード 9:35〜10:10 ![]() 「鬼太郎はうす」「妖怪ショップゲゲゲ」「鬼太郎茶屋」など、大半の店が鬼太郎をウ リにしている中、床屋までもが入り口に鬼太郎を置くというこの姿勢。町総出のPR、ここま でやるか境港。 ![]() すぐ近くにグッズショップがあるんですけど、ビールを飲むタンブラーなど、子供では なく大人を意識した商品も多くて心くすぐります。実用性も考えられていて買いたくなるのを 堪えつつ、商店街を進んでいきます。 ![]() どこもかしこもブロンズ像、全部で106体あるって言ってたっけなぁ。種類も豊富で 写真取りまくりです(笑)。 ![]() 日当たりがとっても良くて「商店街」という言葉が似合わないくらいのどかな街です。 海はぜんぜん見えないんですけど、港町特有の太陽の暖かさは健在ですね。客で賑わいながら も、心地よい風が吹いて時間がゆっくりと流れていきます。 ![]() アーケード内に鬼太郎人形焼の店が。店内では機械でガチャガチャと人形焼が作られて いき、出来立てを1個試食させてもらいました。カスタードクリームの入った人形焼、適度に 甘くて良かったので、4個売りのビニールパッケージを買いました。荷物がまた重くなってし まった…。 ●水木しげる記念館 10:10〜10:55 ![]() 館内に入ると、ズラリと並んだ水木しげる先生の年表が迎えてくれます。生まれた年か らの解説が実に丹念…。子供の頃から勉強嫌いで何回も退学になったとか。 結婚にも興味が無く、心配した両親が勧めたお見合いでようやく(40歳過ぎだったか な?)結婚したんだそうで、専ら漫画や妖怪のことしか興味のない人だったのでしょうか。 いわゆる「オタク」な生き方をした水木しげる先生、それでちゃんと成功しているので すから尊敬すべきですね。絵画は幼少から得意だったようです。鬼太郎が売れたのは晩年の頃 だそうで、辛抱強く妖怪を書き続けていた根気強さが大きく実ったわけですね。 ![]() 年表は平成17年まであり、先生ちゃんと生きていて安心しました(おい!)。 年表の後は、ミュージアムらしくリアルに作られた妖怪が沢山飾られていて、暗い照明 をうまく駆使して「怖さ」を演出してました。(お化け屋敷とは違って、全然怖くは無いです よ) 漫画本や1コマを紹介するコーナーもあります。そういえば作品の一つに「テレビくん 」というのがあって、テレビに写っているものが実際にブラウン管から出てくるっていう内容 なんですけど、こういうのって藤子不二雄にも影響を与えたんでしょうね。(ドラえもんで確 か同じようなネタがあったような…) ●千代むすび酒造・岡空本店 11:05〜11:50 ![]() 2007年1月から酒蔵開放として見学が可能に。1日数回、見学時間があらかじめ決 められているんですけど、自分が行ってみたら見学者は誰もおらず解説の方と1対1で見学す ることになりました。 まずは精米機。米の外側を削って日本酒作りに必要な部分のみを取り出す「精米」、精 米作業はなんと専門の職人が1人で行っているのだそうです。米をクレーンで持ち上げて入れ る作業は複数人で行うものの、3日間ほどフル稼働で精米するわけで、数時間に1回は必ず専 門の担当者が米の状態をチェックし、そして機械の状態もチェックし大事に使います。精米担 当の職人さんは本当に大変だそうです。 精米度合は機械で管理されていて、最初は○○%、次は××%、と精米を複数回繰り返 していきます。一般的には50%以下まで精米すれば大吟醸と名乗っていいのですが、鳥取県 では40%以下を大吟醸にしようと自主規制を行っているようです。 精米時に排出される糠(米の削りカス)も、糠漬用や肥料用として再利用するために専 用のタンクに溜め込みます。これも精米の職人が厳しくチェックします。 大抵の酒蔵では12〜3月に日本酒を作るのみですが、ここ千代むすび酒造では秋や春 に焼酎を造るという副業的なこともしており、精米機はほぼ年中フル稼働になります。ちょう ど自分が来た今の時期は機械を休めている期間なのだそうです。 ![]() 「しぼり」の工程では、ホースで流して機械で圧力をかけて大量生産する機械をまず見 せて貰ったんですけど、その後に少量生産のこだわりのお酒用として残されている左写真の「 酒蓋」を見せて貰いました。手で運んで流し込んで、木を使うことで香りを良くすることがで きるのだそうです。(これも、ここの酒蔵のこだわり) 最後に「大吟醸」「純米」の意味を教えてくれるとともに、色々と試飲をさせてくれま した。使っているお米が地元産ゆえ、基本的に辛口で飲み慣れない味でしたけど、おいしかっ たですね。見学のおかげで、日本酒に対する考え方が変わりましたね。→ 千代むすび酒造のHP ●漁火 12:40〜13:05 ![]() 松葉ガニ一匹まるごと使ったカニ丼、カニ味噌付き。水っぽくなく身がちゃんと味わえ て、おいしいです。身がちゃんとほぐれているのでガツガツと食べ進んでいけるのが嬉しい。 カニ味噌も甘く旨く、これがご飯にもカニとも相性ピッタリ。海草の味噌汁もいい味。山陰の 味覚はやっぱカニですね。 観光客にも地元客にも人気なようで、気取らず海の幸が楽しめます。と言ってもカニな だけあり3,000円しましたけど、不満は無いですね。 電車の時間が間近で走りながら境港駅へ。再びネズミ男電車で米子駅まで戻るも、鳥取 駅行き電車が1時間待ち…。 ●由良駅→コナン大橋 16:15〜16:25 ![]() とりあえず無人駅ではなく、学生さんが一杯乗り降りしていきます。(これで急行も止 まってくれれば、もっと早く着いたのに…) 駅前にあるコナンが描かれた地図板を見てから、いざコナン通りを歩く! ![]() 図書館の入り口には待ち合わせをしている新一クンが。蘭ねえちゃんでも待ってるんで しょうか、アツいねご両人(笑)。 さらに歩くとコナン大橋、そしてコナン探偵社(グッズショップ)があります。 ●コナン探偵社 16:30〜16:45 ![]() 商売っ気が無いですけど、目を引くグッズが幾つかあって楽しめます。コナン探偵社限 定のグッズも多く、うちわ、Tシャツを購入。コナン、蘭ねえちゃんが大栄町の名産「すいか 」を持っているという、間違いなく「鳥取限定」商品です。 青山剛昌先生は大の巨人好きということで、巨人ユニフォームを着たコナン君グッズも あります。 ●コナン大橋 16:45〜16:50 ![]() 建設中当初は「緑大橋」だったこの橋も「コナン大橋」と改名され、オブジェやパネル が所々に飾られていました。小さくてカワイイですね、コナン君。 って、これ以上紹介していると旅行記じゃなく単なるアニメオタクのHPになってしま いますので、詳しくはリンク先でも見てくださいな。→ コナン の里に行ってきました ●青山剛昌ふるさと館 17:00〜17:10 ![]() 青山剛昌先生の思い出の品、名探偵コナンに登場するスケボーなどの展示、ファンによ るメッセージボードなど、体験型のイベントもあるようです。 ![]() コナン君のオブジェばっかりと思っていたら、なんと「少年探偵団」のオブジェを発見 。歩美ちゃんカワイイ〜! 阿笠博士の愛車「ビートル」もあります。大人4人乗るには狭そうだけど「見た目は子 供」のコナン君と哀ちゃんを乗せるには充分な車。普通にエンジンかかりそうだな。 ●道の駅・大栄 17:10〜17:25 ![]() 名産「大栄スイカ」や地元産の野菜、鳥取土産が売られています。スイカのソフトクリ ーム、これがおいしくてコナン君にも食べさせてあげました(笑)。 ここのコナンオブジェは大きくて、記念撮影向きですね。 ●由良駅→鳥取駅 18:00→19:10 ![]() 夕暮れの景色が綺麗ですね。遠くに西日本一の高さを誇る「大山(だいせん)」が見え ます。昼は雪のかぶった大山を見れましたけど、写真を撮り逃した…。 思えば、山口から山陰本線でずっと日本海沿いを移動してきたんですね。遠かった。 ●吾妻そば 19:40〜20:10 ![]() 出てきたのが見事な色合いの割り子そば。うずら卵、揚げ玉、大根おろしゴマ、そして 付属の調味料にはネギ、のり、かつおぶし。これらを好きな具合にかけられるので「お好み割 り子」ってわけですね。 そばが実にうまい。不均一な太さは手作り感があり、何もつけずに食べてもそば自体の 味だけで充分に旨みがあります。そばつゆも香り豊かでそばにマッチしていて、具との相性も バツグン。こんなにうまい出雲そばにどうして出雲で出会えなかったのだろうか。 ●ホテルニューオータニ鳥取 20:40〜翌8:40 ![]() 昔、佐賀県で泊まったニューオータニと家具の種類が一緒のような…。 明日も、少しだけ電車に乗るんで、痛いケツを休めるために早めに寝ることにしました 。 3月26日(火) 今日は白壁土蔵群で有名な「倉吉」をブラブラする、ということで8:51初の米子行 きの電車に乗りました。 ●倉吉駅 10:00〜10:20 ![]() ふと標識を見ると地名に韓国語が…。鳥取県は中国や韓国との交流が栄えているのだと か。まぁはるか昔、日本と中国は陸が繋がっていて、それで「中国地方」なんて呼ばれている くらいですからね。でも、韓国人がこんな田舎町に興味を持つなんてなぁ、意外。 関金温泉14km、三朝温泉11km、東郷温泉8km、はわい温泉6km。倉吉周辺は四方八方に温 泉が湧き出ていて、羨ましい限りです。 ●鳥取二十世紀梨記念館 10:40〜11:30 ![]() 早速向かうは梨の試食コーナー。キッチンギャラリーになっていて、せっせと皮を剥い て皿に盛るお姉さんを横目にいざ試食。うーん、水々しい味。シュッという切れ音も好きです 。梨紅茶の試飲もできました。 お土産販売や梨料理レシピ(無料)といったものも入手できます。 ![]() 100年前に世界恐慌で「蚕(かいこ)」の値が暴落したことにより、農家の人達が当 時、高価取引されていた梨栽培に切り替えたというのが二十世紀梨の始まりだそうです。 梨に黒斑ができて腐ってしまう「黒斑病」に悩まされるも、鳥取県の学者達の研究によ り対応策を見つけたことや、高度経済成長とともに梨出荷数が増大したことなど、涙ぐましい 努力があったようですね。 ![]() もちろん、世界の梨紹介、日本の梨の木紹介など、パネルや模型による展示物も充実し ています。 入場料200円(昔より安くなった?)ですし、家族連れで来るにはいいミュージアム かもしれませんね。 ●倉吉(赤瓦、白壁土蔵群) 12:00〜12:25 ![]() 玉川沿いに並ぶ土蔵は江戸から明治にかけて建てられたもので、見ているだけで昭和に タイムスリップしたような気分になれます。 もちろん、土蔵だけでなく古い町並みや商店街、桜の名所「打吹山、打吹公園」もあり 、ブラブラ散歩してみるのもいいですね。 ![]() 玉川の水は透明で綺麗ですけど、歩道との落差があるのでちょっと怖いかも。 写真の赤い着物の人形は、倉吉の郷土玩具「はこた人形」の特大バージョン。はこた人 形は今でも伝統工芸士が製作しており、お土産として販売されています。 ●赤瓦1号館 12:25〜12:40 ![]() 倉吉のお土産品が並ぶ奥には、広くて落ち着きのある休憩場所になっていて、民芸品や 雑貨のお店、カフェもあります。 1号館に限らず、古くて重みのある和の雰囲気を壊さずにモダンに造り変えている土蔵 内の景観は素晴らしいですね。観光客に人気のスポットになっています。 ![]() 出来立ては硬くなくて食べやすいですね。のり、醤油などの定番だけでなく、カレー味 なんてのもあります。自分が食べたのは七味唐辛子味。ピリリとしました。 ●打吹商店街、本町商店街 12:45〜13:10 ![]() で、なぜかクイズの答えも同封されていたので、途中で面倒になって答えを見ながら「 あぁここか」と実際の場所を巡っていくという手段に切り替えました。完全に手抜きです。 漫画「遥かな町へ」は、鳥取県出身の谷口ジローさんという漫画家の作品で、ここ倉吉 が舞台になっているんです。国際漫画フェスティバルでシナリオ賞を取っただけあり、感動の ある物語です。 ![]() ちなみにこのツアー、1900円もするので一見無駄遣いな気もしますけど、漫画本( 単体で1470円)と手焼きせんべい引き換え券(100円相当)がついているので、それほ ど損した気分にはならないです。 倉吉、いい町なんですけど、もう少し見所があればいいですね。博物館やら記念館があ ってもいい気がします。 ●町屋・清水庵 13:15〜14:05 ![]() 韓国人ツアーの客が大勢ゾロゾロといて、少し待った後に出てきたのは短冊状の餅。ゴ マ、とち、柚子、よもぎ、辛子、…計7種類10枚の餅が出てきて色とりどり。餅の中に実が 入っています。野菜も種類豊富で、なぜか肉餃子もありました。 ![]() 短冊状の餅は5秒も入れておけばやわらかくなって、肉しゃぶと同じ要領で食べられま す。しかもこれが風味がしっかりついていて餅単体でも飽きないですね。 豚肉は「マーブルポーク」という鳥取産豚肉。赤みが残るのが気になりましたが、早め にサッと通すとやわらかく味もついていて美味しいです。 鍋とは別に、とち餅のタレ付けが出てきて「また餅か〜」とホントお腹一杯。 店を出ると雨が降り出していて、濡れながら倉吉駅まで自転車を走らせました。倉吉駅 から15:06の鳥取行き電車に乗り、鳥取駅に着いたのは16時過ぎ。こんな時間に行く場 所といえば…。 ●鳥取砂丘 16:50〜18:30 ![]() お土産屋が並ぶ駐車場からはリフトが見えます。このリフト、何のためにあるんだろう 。別に砂丘を眺められるわけでもなく、単なる移動手段? こんな時間なので、営業が終わったとばかりに馬が帰路をパカパカ歩いていました。肝 心のラクダはいませんでしたが…。 ![]() 階段だけでなく、馬やラクダが歩く道だと思われる斜面もあり、砂のうねりが見えます 。階段を登るだけで期待感が高まってきますね。 ![]() 広さというより、高低差のある丘にビックリしました。まるでエアーズロックを見てい るような巨大な砂の壁が海を隠すように立ちはだかり、そこに登ろうとするアリのような小さ い人間がズラリ。起伏が最高92mもあるのだそうで、間違いなく日本一の砂丘です。 写真を色々撮ったんですけど、この大規模をうまく捉えることができないですね。この 目で見れることが何より感動です。 ![]() 何をするでもなく、ただただ座って海を眺める人もいれば、大量の砂で足を埋めてふざ け合っている学生もいて、巨大で静かな空間が時折賑やかになります。 小さな虫が沢山飛んでいるのが気に触りますけど…。 ![]() 時すでに雨も止み、暮れていくにつれて淡い空と海が色づいていきます。くっきりとし た青色、美しいですね。遠くの船も白い灯りをつけて、水平線を彩ります。 ![]() そういえば靴の中に砂が。粒が粗いので靴下の中までは入ってこないんですけど、靴が 重い。 鳥取駅に向かう最終バスは18:30発。ギリギリまで、静かにこの景色を楽しみまし た。 ●出石そば・喜楽 20:05〜20:35 ![]() で、食べてみたんですけど、特段おいしいわけでもない普通の蕎麦。山陰の蕎麦も噂ば かりという気がします。しかも5皿で1人前500円は割高で、しかも15皿頼んだら普通に 1500円取られました。えっ、そばが3倍なだけで、山いももネギもめんつゆもそば茶も3 人前分出されてないのに、値段は3倍っておかしいやん! なんか「砂の記憶」とかいう小説で紹介されたとか大絶賛されたとか言っていい気にな ってるな、この店。接客も無愛想で、10皿しか食べなかった他の客にも「男性は平均15皿 食べるんですけどね」とかイヤミ言ってたぞ。 やっぱり鳥取で蕎麦を食べるなら断然「吾妻そば」ですね。 ●ニューオータニ鳥取 21:30〜翌8:50 ![]() 鳥取の二十世紀梨で作った梨リキュール「ピュアリ」。ほんのり梨の味がするようなし ないような…。そして牛乳割りをするために買った「鳥取大山・白バラ牛乳」。 テレビを見ながらお酒を飲んで、ゆったり寝ました。 3月27日(水) 疲れているのか、朝8時過ぎにやっと目が覚めました。お昼には飛行機に乗ってしまう ので、それまで海の近くでゆったり過ごすことにしました。 本当はサンドボード(砂の上で行う、スノーボードみたいなスポーツ)をやりたかった んですけど、冬は受け付けていないとのこと。楽しみにしてたんだけどなぁ。 鳥取駅バスロータリーで「賀露(かろ)」行きのバス停と時刻表を探してみたら、意外 にもバスターミナル建物内にあらゆる時刻表が貼り出されていました。珍しい。 どうやら、この鳥取駅から大阪、神戸、九州など各地への高速バスが揃っていて、しか も観光周遊バス「くる梨」を筆頭に鳥取市内バスもそれなりに種類が存在することから、バス ターミナルで集中管理しているようです。 電車での移動が不便な代わりに、バスは充実しているというわけですね。 「賀露」行きバスは大体30分間隔で運行。9:05発のバスに乗って、そして終点「 賀露」で降りると思っていたんですけど、海鮮市場「かろいち」に行くには「賀露海岸」とい うバス停で降りるのが正しく、気づいたときにはすでに遅し。乗り過ごしていてジャスコの近 くのよくわからんバス停まで来てしまい、港のあたりを歩くハメに。 ●鳥取港海鮮市場「かろいち」 10:20〜10:25 ![]() 主にカニ、イカをメインでさばく魚市場は、規模が小さいながらも威勢がいい。関係者 と観光客の両方を相手にしているのか、明らかに買う気配の無い人にまでカニを売ろうとする くらい。もちろん買いません(笑)。 ●とっとり賀露かにっこ館 10:25〜10:45 ![]() なんだか市場を展示館に無理やり変えたような内装と対照的に「松葉ガニは山陰地方で の呼び方で、ズワイガニのこと」といった基本的な内容から「松葉ガニと若松葉ガニは同じ種 類」といった研究的な分析までわかりやすく解説されていました。 館内はそれほど広くないですけど、入場無料のミュージアムにしてはなかなか良かった です。子供連れの家族がとても楽しそうでした。 ![]() 足の長いカニがよく脱皮できるなぁ、そもそもカニって脱皮するんだぁ、なんてやたら 感動してしまいました。不思議なことに、脱皮直後のカニは脱皮前よりも体が大きく、やわら かいのだそうです。脱皮直後の松葉ガニは「若松葉」と呼ばれて、松葉ガニと比べて身に水気 を多く含むことから市場では安く取引されるらしいです。 ●天然海水いけす海陽亭 11:05〜11:35 ![]() イカ三刀流丼セット1,365円、見た目にしてうまそう…。そのままのイカと味付け されたイカ、そしてイクラ、隠れている砂丘ながいも。美味しい食べ方を店員さんがちゃんと 教えてくれます。 やわからくも歯ごたえのあるイカは、少し醤油をたらすと見事な味で、ご飯とよく合い ますね。イカだけだと飽きそうですけど、イクラも甘みのある味でアクセントになってくれま す。イカのシューマイは確かにイカが入っているんですけど、普通のシューマイの味だ…。 ●賀露海岸 11:40〜12:05 ![]() このあたりは鳥取砂丘の砂よりも粒が細かく、靴下の中まで砂が入ってきます。このま ま鳥取の砂を東京に持ち帰るのかなぁ、などと考えながらぼんやり海を眺めていました。 ●鳥取空港 12:50〜13:40 ![]() 空港の外観はどこか萩石見空港に似ていて、7泊8日で大幅移動をしていながらもまだ 山陰の雰囲気が続いているのだなぁと、日本の広さを感じさせてくれます。 飛行機は満席という盛況ぶりで、荷物検査もやけに時間がかかりました。 ●羽田空港 14:30〜15:35 予定時刻通りに到着できたんですけど、着陸態勢時に気流の関係で機体が揺れて、お客 さんが「あ〜!」ってビックリしていました。大丈夫なんかなぁ、ANA。機内サービスのデ コポンジュースが美味しかったんで満足ですけど。 ●京王多摩センター 18:05 多摩センター行きバスは首都高で渋滞に巻き込まれて予定時刻を30分以上オーバー。 倉吉で買った「遥かな町へ」のコミックを読みきり、ホロホロ涙しつつ無事到着です。 18時頃着のお待ちかね「萩焼」の宅急便もちゃんと届きました。 萩焼の茶碗を眺めつつ充実した旅を写真で振り返り、今回の旅行も終焉を遂げました。 鳥取のおみやげ ![]() 普段日本酒を飲んでいる人でも最初は抵抗があるかもしれませんが、独特の辛口日本酒 として造りにはこだわっています。いずれ、こういう辛口のお酒をウマイと言えるよう、舌を 慣らしていきたいです。東京でも探せば売っている商品ですので、ぜひ味わって欲しいです。 ![]() 牛乳で割ると飲みやすく、ほど良い酔いに満たされます。 ![]() 売店をいくつか覗いてみたのですが、二種類ほど売っていました。梨のほど良い甘さが なんともいえないです。それほど濃くなくてあっさりと飲み干せました。 ![]() 鳥取のお土産屋さんを幾つか試食歩きしたんですけど、梨製品は全然梨の味しなくて期 待ハズレなものが多い中で、この「梨福」だけは感動の味がしました。水々しい感覚を重視し た梨の餡と、中の餅がバツグン。お茶やコーヒーと合いそう。→ ANA FESTA 商品紹介 地味ながら、鳥取観光も素晴らしかったです。 やはり県民性なのか、商売っ気があまり感じられなかったですね。その「のほほん」と した雰囲気は、観光地染みておらずリラックス感を与えてくれるんです。 漫画の作家さん中心の観光でしたけど、飽きることなく楽しめました。砂丘にも感動し ましたし、食べ物が何よりおいしい。 しかし、交通の便が悪いのが玉にキズです。出雲から米子まではそれなりに電車の本数 もあるのですが、米子から東はもう山口県と同じレベル。それでもあまり不便なく観光にあり つけたのは幸いでした。 もう行く機会は無いのかもしれませんが、行きたい場所はひととおり巡れたので大満足 です。 |