セシモ旅行記 〜目指せ47都道府県踏破〜

国内旅行の旅行記を掲載しています。
管理人多忙のため、今後の更新予定はありません。

  北海道〜知床半島とオホーツク海

 釧路湿原、湖巡りといった平野側の観光を一通り終えたので、今度は東側から海岸線沿 いに色々な町に立ち寄っていくことにしました。
 世界自然遺産に登録された知床をメインに、様々な港町の風景を楽しむ北海道旅行中盤 戦です。


 6月24日(火)

 阿寒湖からずっと東へと移動を続けて虹別町で一泊しましたが、目的地はさらに東です 。いまにも海に沈んでしまいそうな細い半島「野付半島」を目指しました。


 ●ナラワラPA 5:20〜5:25  ↓車で60km

ナラワラ  野付半島に入り、左も右も数メートル先が海という一本道で半島の先端へと向かいます。こ んな場所でも民家や船の作業所が並んでいますが、かろうじて防波堤で守られています。

 途中に、ナラの枯れ木が沢山立ち並ぶ「ナラワラ」があります。駐車エリアから遠目に 見ることしかできませんが、荒れ果てたナラの木の哀愁がこちらにまで伝わってきます。


 ●トドワラPA 5:30〜6:35  ↓車で7km

トドワラまでの道  野付半島先端近くにあるトドワラのパーキングで駐車。防波堤の向こうには天気が良 ければ国後島が見えるそうです。

 駐車場からトドワラに着くまで約10分ほど、左写真のような景色が続きます。エゾカ ンゾウ、センダイハギという黄色い花が咲き乱れているので飽きることなく歩いていけます。 6月中旬〜7月末まで咲いている花だそうです。

トドワラ到着  トドワラに到着。霧と海風で体が冷え切ってしまいました。日中であればここまで馬車で連 れてきてもらうことも可能だそうですが、さすがにこの時間帯は営業どころか観光客も殆どい ません。

 ここからは木で造られた遊歩道の上を歩いていきます。

トドワラの遊歩道  遊歩道の足元近くにトドの枯れ木が倒れており、50cmほどで成長が止まってしまったト ドの木も幾つかあります。海の塩水が土に浸食しているのが原因で、その水を吸ったトドが枯 れてしまっているのです。

 遊歩道が途中で分岐しており、孤島へと橋が渡っています。風が強くて海に落ちてしま う危険性があったので渡らなかったですが、小さな島にトドの枯れ木が数本立っているのを遠 くから見るのもまた一興です。

トドワラ  遊歩道の先端まで行くと、数メートルの高さでそびえ立つトドの木の群れがあります。倒木 も幾つかあり「木の墓場」という呼び方は的を射ていると思います。

 枯れ木の琥珀色とその枝の鋭さは荒廃した雰囲気に拍車をかけています。自殺の名所と いうわけではないですが、もし死人が転がっていても何ら違和感のない光景です。


 ●純の番屋 7:40  ↓車で67km

純の番屋(外観)  海岸線沿いに北上し、昆布で有名な港町「羅臼(らうす)」へと入っていきます。

 羅臼といえば「北の国から2002遺言」の舞台になったことでも有名で、純が住んで いた番屋が名所になっています。もともとは別な場所にあったロケセットとしてドラマで使用 されましたが、食事処として海と国道それぞれに近いこの場所に移築されました。→ 移築時の光景


 ●セセキ温泉 8:05〜8:45  ↓車で24km

セセキ温泉  満潮時には海の中に沈んでしまうことで有名な温泉。私が行ったときには写真中央のように 温泉の姿が見えていましたが、完全な干潮ではなく海水が入って冷たい状態でした。温泉 に入ることなく、座って海風に吹かれてのんびりしました。

 近くには夏泊温泉という満潮干潮に関係なく入れる海沿いの温泉がありますが、こちら も清掃中で入ることができませんでした。


 ●マッカウス洞窟のひかりごけ 9:05〜9:15  ↓車で23km

マッカウス洞窟  海沿いにあるマッカウス洞窟も羅臼の名所となっており、先ほどのセセキ温泉と同じく「北 の国から2002遺言」の撮影で使用された場所です。

 柵があって洞窟内には入れないようになっており、コウモリなどの鳥が鳴き声をあげて 飛び交っています。頭上は大きな岩壁になっていて、雫がときどき落ちてきて冷たいです。

マッカウス洞窟の苔  写真右下にあるのが「ひかりごけ」です。鮮やかな黄緑色をしています。これが別の角度か ら見ると土と同じような茶色になって苔には見えないという、光の当たり具合で色が変わる不 思議な苔です。

 この苔は手前に柵があるので実際に触ることはできないのですが、洞窟左手にも苔があ って間近で見ることができます。


 ●羅臼港 9:25〜9:30  ↓車で2km

羅臼港  「北の国から2002遺言」の舞台として前編、後編それぞれで使用された羅臼港。沢山の 業者が行き交うためか、全体的に広めの造りになっています。

 場所としては、標津町から海岸線沿いに伸びて羅臼町に入る国道335号と、知床横断 道路として知床峠から羅臼町に入る国道334号の結合点に位置します。


 ●純の番屋 9:40〜10:20  ↓車で3km

純の番屋(内装)  再び「純の番屋」に寄り、朝食タイム。内装はドラマとは全く異なるテーブル席になってお り、天井が低いためか少々狭そうな感覚に陥るものの席に座れば窮屈な感じはありません。

 キッチン手前に冷蔵ショーケースがあり、地元で採れた魚が並んでいます。「これを焼 いてください」と指定すると調理してくれます。店員のオバちゃんにオススメを聞いて、季節 モノの「サメカレイ」を食べることにしました。

サメカレイ定食  サメカレイの「北の国定食」1,500円。この値段にして鮭とイカの刺身、小鉢数品、カ ニ汁がつくのは魅力。

 サメカレイは銀ダラに似ており、甘めのタレで煮ています。脂の乗り方が半端なく、部 分によっては脂肪の塊になっています。味も量も大満足で、ご飯が進みます。

 サービスでコーヒーまで付けてくれました。

純の番屋(テーブル)  店内には「北の国から」に関する展示物やグッズで溢れています。テーブルのビニール下敷 きの下にサイン色紙があり、出演者のサインを見ることができます。

 壁には「純と結の本当の結婚式」として吉岡秀隆と内田有紀の結婚式写真が飾られてい ます。ここに来るお客さんから「離婚しちゃいましたね」という話が出ることが多いのだと か。


 ●あずまや 10:30〜10:35  ↓車で3km

あずまや  国道335号から羅臼港入口で左に曲がって国道334号となる緑町にある羅臼川沿いのコ ンビニ「あずまや」。「北の国から2002遺言」で結がバイトしていたコンビニです。

 レジ近くには駄菓子とともに「あずまや」のロゴが入ったエプロンが売られています。 期限切れ弁当のエピソードがありましたが、実際にお弁当は売られていませんでした。


 ●知床峠 10:50〜11:00  ↓車で15km

知床峠  知床半島の南東・羅臼港と北西・ウトロ港を結ぶ「知床横断道路」の途中にあるパーキング エリア。写真の山は知床連峰の最高峰となる羅臼岳で、その奥には1500m級の山々が隠れ ています。山頂付近の残雪と岩肌、ふもとの緑が綺麗です。

 写真位置から右を見ると、羅臼港のずっと先に国後島がうっすら見えます。周囲全体に 高低差のある景色というのは実にすがすがしいものですね。


 ●知床五湖 11:25〜12:25  ↓車で20km

知床五湖レストハウス  知床五湖の有料駐車場に到着。写真のレストハウス内には軽食カウンターと品揃え充実のお 土産屋さんがあります。熊除けの鈴もちゃんと売られていますが、大きすぎて値段が高いため 代替としてキティちゃんグッズの鈴付きのものを購入。

 お土産屋内は女子高生の集団で賑わい、熊も逃げ出すような勢い。観光客が多く、 知床五湖の人気ぶりが伺えます。写真右側に知床五湖への道がありますが、写真左奥にも展望 台があり一湖が見渡せます。

知床五湖案内板  知床五湖の案内板。知床五湖には一湖〜五湖という単純なネーミングがついています。「ヒ グマ出没中」ということで三湖〜五湖は立入禁止となっていますが、一年中を通して三湖〜五 湖は立入禁止になることが殆ど。一湖と二湖を巡る遊歩道は一周40分程度だそうです。

 立て札の右側にある遊歩道で知床五湖に入っていきます。

知床五湖  木の茂る暗い場所や、光のよく当たる場所など景色が二転三転する遊歩道。チラチラと木の 間から一湖が顔を覗かせます。二湖付近はミズバショウの群生地になっているなど、遊歩道か らの植物観察も楽しいです。

 何の偶然なのか、和琴温泉、阿寒湖で会った少年に再び遭遇しました。北海道は広いと いえど、移動時間の制約などから観光ルートが似通ってしまうのでしょう。

知床一湖  一湖に到着。湖を半周するように遊歩道が伸びています。例のゲームで殺人事件が起こった のは、この一湖ではないかと思います。

 左写真の位置から見る湖も綺麗ですが、さらに遊歩道を右側に歩いたところから見る湖 も素晴らしいです。木が枯れて芝生が見えるのと、湖の水辺のラインが上品に見えます。

知床二湖  遊歩道の森が深くなり、さらに歩くと二湖に着きます。手前の影があるゆえに、湖の明るさ が一層栄えます。レストハウスの賑やかさはどこへ行ったのか、二湖付近は静かで落ち着きが あります。

 写真左側には三湖へと続く道がありますが、当然のごとく立入禁止のロープが張られて いました。今まで来た遊歩道を戻ることにしました。


 ●知床自然センター 12:40〜13:10  ↓車で9km

知床自然センター  知床峠、知床五湖、ウトロ港、それぞれの主要道を結ぶ三叉路のところにある施設。お土産 屋と食事処があります。

 例のゲームに出てくる駐車場の景色と似ているような気もします。パックの牛乳を購入 し一息。北海道の牛乳はコクがあっておいしいですね。


 ●ウトロ港・オロンコ岩 13:20〜13:40  ↓車で7km

オロンコ岩の頂上  巨大な岩が景観を印象付けているウトロ港。エアーズロックのような横に大きく広がる一枚 岩「オロンコ岩」が有名です。急勾配の階段があって5分くらい歩くと頂上に着きますが、実 際に上るのは物好きな人だけのようです。頂上からはウトロ港とプユニ岬が見えます。

 オロンコ岩にはトンネルが通してあり、トンネル奥には埋立地の有料駐車場があります 。オロンコ岩だけでなく、ゴジラ岩というのも特徴ある形をしています。


 ●知床観光船「cafeFOX」 14:00〜16:45  ↓車で0km

知床クルーザー  ウトロの観光名物といえば、観光船で知床半島を巡るのが定番です。100名単位で乗船で きて揺れも少ないオーロラ号に乗るという手もありますが、ここは陸の間近まで近づける少人 数のクルーザーにしました。(要予約)→ cafeFOX

 今日は波が荒いという情報が入ったので、売店で酔い止めを購入。予約者が一通り集ま ったところで出発し、クルーザーに乗り込みます。

知床のプユニ岬  この「cafeFOX」のクルーザーは2008年に新規開業したもので、知床半島が世界遺産に 登録されたことによって観光客が増加したのがよくわかります。1階の外に約10名、中に約 10名、2階の運転席の後ろに2名。運良く2階の運転手の後ろに座れました。

 まずウトロ港からも見えるプユニ岬を越えると最初にあるのがフレペの滝。ちょうど知 床自然センターの裏側です。

知床の象の鼻  フレペの滝のすぐ先にあるのが「象の鼻」。洞窟になっている岩壁のくぼみが大きな鼻の穴 に見えます。この辺りは奇岩が続きます。

 海の水が綺麗ですね。水鳥たちが沢山飛んでいて、岩に止まっている鳥も沢山。知床の 魅力は「人間と動物が共存している」という点で、世界遺産登録の大きな評価ポイントになっ た部分でもあります。

知床のヒグマ1  クルーズ開始から30分くらい経ったところで「ヒグマがいるぞ!」という声が。運転手が 「あの辺りにいるよ」と教えてくれて、必死で探索しましたが見つかりませんでした。

 すでに知床五湖より先のあたりまで進んでいて一般車通行禁止エリアに入っていますが 、特別に許可を得た車が走っているのを見かけました。
 

知床のカムイワッカの滝  これも有名な滝「カムイワッカの滝」。温泉の滝とも言われています。

 一番安いツアーだとここで引き返すのですが、今回はヒグマに高確率で出会えると評判 の「ルシャコース」にしたので、まだまだ先に進みます。ちなみに値段は5,000円と少々 高額ですが、それに見合った価値はあります。

知床のヒグマ2  うぉぉ!!熊だぁ!!…と叫んでしまい、熊に気づかれて警戒されてしまいました。声を出 さずに見守るのもマナー。

 デジカメのズームだけでここまで鮮明に撮影できるのも魅力です。ヒグマは怖いもので すが、こうやって遠くから見るとカワイイものです。実際に動いているヒグマを見る機会なん て、そうそう無いですからね。

知床の硫黄山  ルシャ山より少し手前にある硫黄山からは、噴火による硫黄の水が海まで流れてきています 。白いはずの海岸の石が黄色や茶色に変色しているのが印象的です。

 崖の緑がまた鮮やかな色をしていますね。手付かずの自然を海から眺めるというのも乙 なものです。

知床の潮風  カムイワッカの滝より先は気流が異なるらしく、風がメチャクチャ強いです。船の揺れも強 くて、波が顔にかかって悲惨な目に…。

 運転手が「無理しないで1階の中に入ってもいいですよ」と言ってくれたものの、隣の 女の子が「無理します!」と強気な一言。手で波をガードしながら、ルシャ山の近くまで進ん でいきました。

知床のヒグマ3  ルシャ山付近でUターンして、来た道を戻ります。そして再びヒグマを発見!しかも親子で す。正直、こんなに熊に出会えるとは思っていませんでした。熊だけでなく鹿の姿も…。

 船員が双眼鏡で陸をチェックして熊を見つけるため、発見しやすいんですね。船内には ヒーリング系の音楽も流れていて感動を演出しています。


 ●ウトロ港 17:05〜18:05  ↓徒歩

ウトロ港周辺  適当にウトロ港のあたりをウロウロしました。「オホーツクに消ゆ」のお土産屋は見つかり ませんでしたが、似たようなアイヌのお店がありました。

 他にも、少し歩けば道の駅ウトロがあります。しかし、観光名所が「自然」だけという のがいかにも観光地化されていない港町らしいところですね。いい場所です。


 ●潮風 18:45〜19:15  ↓車で10km

ウトロの潮風  宿泊ホテルが並ぶ高台を走っていると、細道に食事処がありました。店内では「港にクジラ が迷い込んできた」という話題で持ちきりでした。話題に事欠かない町ですね。

 ほっけ焼き定食1,200円。店主が距離調節式グリルで焼き加減にこだわって出して くれたほっけは、大きくて味もなかなかのもの。東京では味わえないものですね。


 ●ウトロ温泉夕陽台の丘 19:25〜20:00  ↓車で0km

ウトロ温泉  ウトロはちょうど北西に海を眺める立地になっているのでオロンコ岩の近くに沈んでいく 夕日を楽しむことができます。

 ウトロの高台である夕陽台に温泉があり、そこから見る夕日が絶景という情報が。で、 実際は木が生い茂っていて夕日がよく見えない…。

 狭い露天ながらも、いい湯加減でした。


 ●斜里町のローソン 20:50〜翌4:55  ↓車で39km

 ウトロから西へと続く海沿いの国道334号を走行。
 有名なオシンコシンの滝は通過し、その先にある斜里町で寝ました。


 6月25日(水)

 斜里町からオホーツク海に沿って西へと進んでいき、網走を目指します。


 ●北浜駅 5:30〜8:30  ↓車で32km

北浜駅  日本で海からの距離が最も近い駅として有名な北浜駅。海からわずか20mで、ホームから 砂浜と海を眺めることができます。映画やドラマでも使われたことがある駅なのだとか。

 ホームと海の位置関係が「オホーツクに消ゆ」と違います。今は駅員のいない無人駅で 、日中であれば駅舎内の喫茶店「停車場」が開いているのですが、今の時間帯は誰もいません 。駅舎内に名刺などが沢山貼られていますが、どこか物寂しい気がします。→ 喫茶『停車場』のサイト

北浜の浜辺  北浜の浜辺です。駅近くに踏み切りがあり、そこから浜辺へ出ることができます。「オホー ツクに消ゆ」の景色と同じで、遠くに網走港、能取岬が見えます。

 特に見所は無い、単なる浜辺です。

 再び眠くなったので、もう一眠りしました。


 ●小清水原生花園 8:55〜9:40  ↓車で12km

小清水原生花園1  人の手で植えずに自然に生えた花を見て楽しむ原生花園。ここ小清水(こしみず)原生花園 は北海道遺産に指定された有名な原生花園です。

 緑の建物は駅舎で、夏季限定の臨時駅のようです。ここから西へ一駅行けば先ほどの北 浜駅となります。ずっと奥にある涛沸湖(とうふつこ)はラムサール条約登録地であり、夕暮 れのビューポイントにもなるそうです。

小清水原生花園2  園内には遊歩道があります。柵などが作られていますが、花に触れることができるのは嬉し いところです。北浜駅と同じく海が近くて、遊歩道の先から砂浜に出ることができます。ここ の砂浜は「鳴き砂」で、裸足で歩くと音がするようです。

 花の見頃は5月中旬〜7月下旬。特に5月から6月にかけてエゾスカシユリ、エゾキス ゲ、ハマナス等約40種類の花々が次々に咲き争います。

小清水原生花園3  ガイドさんが花の説明をしていたので一緒に聞いて回ることにしました。ハマナスは「浜梨 」が訛ったものだとか、エゾカンゾウの別名が「一日ユリ」で一日しか咲かないだとか、草む らではなく砂の上を選んで咲く花がタレントの出川みたいだとか、色々と説明してくれました 。

 オレンジ色の花がエゾスカシユリ、黄色の花がエゾキスゲ、紫色の花がハマナスです。 「エゾ」という名前が多いのは、北海道が昔「蝦夷(えぞ)の国」と呼ばれていたためです。

小清水原生花園4  駅舎の近くには建物があり、資料館、写真展、売店が数軒並んでいます。四季折々の写真が 飾られています。

 売店でつぶ焼き、ホタテ等が網焼きで売られていました。ホタテ3つが一串になって3 00円と安いものです。貝柱の大きい身にタレをつけて焼いたホタテ、旨いです。オスとメス の両方がありましたが、オスの精巣のほうがプリッとしていて美味しいですね。最高の朝ご飯 でした。


 ●網走港 10:15〜10:30  ↓車で30km

網走港  国道244号沿いに見える網走港に入り、写真をパチリ。ゲームと同じ風景がなかなか見当 たらず、似たような場所を撮影しました。

 オホーツク海に面した港の中でも、紋別やウトロよりも規模の大きい網走港。朝市など も行われているようです。冬には流氷観光船「おーろら号」も運行します。


 ●網走市内 10:40〜11:10  ↓車で3km

網走市内  東西と南北の道路が格子状に絡む網走市内。道路に沿って小さな建物が並んでおり、緑が多 くて日当たりの良い印象を受けます。ゲームのグラフィックとはいえ、網走市内の雰囲気をう まく掴めていますね。

 中心市街地にはラルズプラザ網走店、駒場地区に駒場ショッピングタウン「アルサキッ ト」があるなど便利な立地です。


 ●網走刑務所 11:20〜11:45  ↓車で4km

網走刑務所全景  今でもちゃんと現役で使われている網走の刑務所。レンガ造りの塀が数十メートルも続いて います。特に大きな見所が無いため、観光客は殆どいませんでした。

 右手に売店がありますが、ゲームとは多少位置関係が異なります。売店内には囚人の手 作りである網走名産「ニポポ人形」製品が種類豊富に売られています。売店手前にはニポポ人 形の電話ボックスもあります。

網走刑務所入口  刑務所の入口です。服役中の囚人が中にいるので、人権(肖像権など)のため写真を撮ると きは顔を写さないよう注意が必要です。

 レンガ一枚一枚の重さが刑務所の重厚さを表しているようで、この静かな門の奥に重苦 しさを感じます。この塀は当時の囚人が作ったものだそうです。自分を閉じ込めるための塀を 自分で作らされるとは…。

網走川  刑務所の手前には網走川が流れています。よく整備されていて、散歩向きの小奇麗な川沿い です。

 よく見てみると、手前の「あばしり川」の柵がニポポ人形になっています。


 ●博物館網走監獄 11:50〜14:35  ↓車で3km

博物館網走監獄1  網走刑務所に関する建物、資料を展示している資料館。これがなかなか楽しいのです。

 入場ゲートの先には、網走刑務所と全く同じレンガ造りの門があります。こちらの門は 本物に似せたレプリカですが、これも囚人が作ったものです。

博物館網走監獄2  緑豊かな園内に色々な建物があり、入ることができます。左写真は囚人が集団で寝泊りする 様子を再現したもので、それぞれの人形が気持ち悪いくらい精巧にできています。見張りの監 視員まで作られているという凝りようです。

 特筆すべきなのが枕で、一本の長い丸太にみんなで頭を乗せています。硬くて寝心地が 悪そうですね。

博物館網走監獄3  2階建ての資料館にも見所があり、特に館内のガイドさんに説明してもらうと勉強になりま す。(どうやら1時間コースの説明になるようです)。

 左写真は刑務所の食事。どうやら囚人にもランク付けがされており、食事の質が変わる ようです。ちなみに大晦日は蕎麦が提供されるとのことで、今までは手作りだったものが最近 ではカップ麺に変わったのだそうです。

博物館網走監獄4  テニャン島飛行場建設の様子です。第二次世界大戦のあった当時、軍事施設の建設が急速に 進められており囚人がその建設に携わっていました。

 囚人がようやく完成させたテニャン島の飛行場ですが、その後アメリカに占領されてし まい、皮肉にもここから飛び立ったアメリカの飛行機が広島に原爆を落としたのです。

博物館網走監獄5  今は使われていない「五翼放射状平屋舎房」。中央の監視台から五方向に廊下が伸びている ので、監視台からすべての廊下を見渡すことができます。少ない監視員で囚人を監視し脱獄を 防ぐ画期的な作りというわけです。

 牢屋の格子は木で出来ているのですが、四角ではなくひし形になっています。牢屋の中 からは「廊下が見えるが対面の囚人は見えない」という、これまた画期的なものです。

博物館網走監獄6  ガイドさんが脱獄犯「五寸釘寅吉」の話をしてくれました。若い頃から様々な罪を重ねてあ らゆる土地の監獄に入りつつも人間離れした身のこなしで何度も脱獄を繰り返したのだそう です。牢屋の扉にある鉄の枠に数ヶ月も味噌汁をかけて錆びさせて外すなど、悪知恵の働く囚 人だったようです。

 この脱獄犯の話が本になっていて、売店で購入することができます。

博物館網走監獄7  園内では500円で監獄食を食べることができます。本来の監獄食は冷たいものだそうです が、これは観光客用ということでちゃんと温かくて美味しい状態で食べることができます。

 食べている観光客がみんな「意外と美味しいね」と言っていました。サンマなんて東京 で食べるよりも全然美味しいですし切干大根などの和え物もなかなかいい味しています。


 ●美幌駅  ↓車で25km

 ●網走湖  ↓車で25km

 ●ワッカ原生花園 16:10〜16:15  ↓車で39km

ワッカ原生花園  つい道を間違えて西に行くはずが南へ行ってしまいました。美幌駅から再び北へと戻り網 走湖へ、そして西へと向かいサロマ湖のほとりにあるワッカ原生花園に到着。

 特に見たいものがあったわけではないので、休憩程度に売店を覗くだけにしました。馬 車で園内を巡ることもできる広い原生花園です。


 ●サロマ湖展望台 16:45〜16:55  ↓車で22km

サロマ湖  国道238号から細いダート道に入って、途中でキタキツネに出会いつつ展望台に到着。

 とにかく大きい湖で、全部を撮影するには写真3枚が必要です。今は北側がオホーツク 海とつながっていますが、昔は陸を隔てた湖であったため「サロマ湖」という名称が名残とし てついたままになっています。


 ●紋別港 18:00〜18:10  ↓車で69km

紋別港  これはすごい!ゲームに登場した港湾管理事務所が本当にあったとは。「みなとの迎賓館」 という名前がついています。

 写真左奥は冬に活躍する観光船「流氷砕氷船ガリンコ号U」です。もともとは海外の海 を視察する船でしたが、その役目を終えた船を観光用にしているのだそうです。


 ●はまなす通り(紋別) 18:50〜18:55  ↓車で4km

はまなす通り1  紋別の繁華街といえば「はまなす通り」。と言っても、距離にして約40mくらいの小規模 なものです。寂れっぷりが半端ないですね。

 居酒屋、お好み焼き屋、焼肉屋、カラオケ屋、そして何故かラーメン屋が多いです。観 光客向けの店っぽいのは見当たりません。

はまなす通り2  ゲームに登場するような景色をパチリ。後からゲームをやってみたら紋別一丁目と書かれて おり全然違う場所でしたが、紋別の風景をうまく再現しています。

 格子状の十字路が織り成す町に、こういう昔ながらの店が並んでいます。


 ●オホーツク氷紋の駅 19:05〜19:10  ↓車で3km

 もともとは鉄道が通っていた紋別もすでに廃線となっており駅の跡地を複合施設風にし ています。紋別の移動手段はバスが主流で、バスターミナルの建物が駅代わりになっていま す。スーパー、お土産屋、飲食店1軒、日帰り温泉があるのですが魅力に欠けているような…。


 ●紋別公園 19:15〜19:45  ↓徒歩

紋別公園  紋別市街を一望できる紋別公園。夜景もそれなりに綺麗なものです。

 公園内には例の港湾殉職者慰霊碑があります。左写真では公園がバックになっています が、逆側から撮影すると海がちゃんと写ります。


 ●番屋 20:00〜20:30  ↓徒歩

紋別の番屋  紋別で安価に美味しく食べれる居酒屋といえばココ。期待していたんですが、店内にハエが 飛んでるわ店員は無口だわ客は一人もいないわで、定食だけ食べて帰りました。

 ザンギ定食550円。ザンギというのは鶏の唐揚げなんですが、事前に醤油に漬け込む など調理方法が違うようなのです。味は普通に鶏の唐揚げでした。→ 説明1 説明2


 ●オホーツク氷紋の駅 20:45〜翌4:20  ↓徒歩

 先ほどのオホーツク氷紋の駅で寝ることにしました。



 やはり海沿いは海の幸が豊富で味も素晴らしいですね。

 世界遺産の知床でヒグマに出会えるなど、貴重な体験ができました。羅臼や網走もあま り観光地化されていないぶん、その土地ならではの静かでおだやかな空気が流れていました。 ちょっと寂れた感じが哀愁を漂わせていましたが。


 北海道をハチロクで巡った方の旅行記です。→ ななにんのページ

 オホーツクに消ゆの名所を巡った方Aの旅行記です。→ オホーツク紀行

 オホーツクに消ゆの名所を巡った方Bの旅行記です。→ 北の国だから vol.2